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DIST.18 「Sketch時代のWebデザインワークフロー」

ヤスヒサさんこもりさん、それに先だって6月に参加したイベント「UIデザイナーとエンジニアのためのSketch入門&実践」でもお話を伺った吉竹氏が講演されるというので、DIST.18 「Sketch時代のWebデザインワークフロー」に参加しました。会場の東京テクニカルカレッジは会社から歩いて行ける距離だったので、Google Mapsに導かれクネクネとした裏道を通り、東中野まで移動。懇親会には参加しなかったけれど、ワンドリンク付きで参加費1,000円というのは、面子を考えるとかなり良心的。

御三方の講演は抽象度が少し高めの、それほどSketchに特化していない内容から始まって、徐々にSketchに特化した話へと深化していく......という構成。まぁ、イベントのタイトルからしてメインテーマはワークフローであり、Sketch「時代」とあるように、Sketchは単に今この時を言い表すための一種のメタファーでしかないから、全然しっくり来ましたけども。全体を通じ、Webのデザインが担保すべき「しなやかさ」、レジリエンスをデザイナーと開発者の両者(さらに言うなら決済者も含め)がいかに効率よく連携し実現するかが極めて重要な時代なんだなって改めて思いました。

2018年に向けたツールの選び方

プレゼンが毎度のことながら洗練されたスタイルのヤスヒサさんのお話。出だし、Design Process is BROKENってのを見て、もうかれこれ5年ほど前に載せた壊れたデザインプロセスっていう訳文をしみじみ思い出したことよ。デザインツールは表現力を高めるか、連携力を高めるかで二つに大別できる、という視点はちょっと目から鱗。前行程の成果物が活かせない、活かしにくいようなワークフローは、まさに生産性の敵であるからして、分業が前提ならますます、連携力に比重を置いてツールを選定しなければなりませんなぁ。そして多様な閲覧環境をシミュレートできる機能というのも、開発者との連携を支えるうえで重要な要素であることが、よく再確認できました。

あのコーポレートサイトができるまで

今日もやっぱりTシャツ姿でいらした、こもりさんのお話。あのコーポレートサイト、というのはFrancfrancの、ということだったんですが、やはり実案件のお話というのは説得力があって有り難いです。それにしても、いまだにスマホでの閲覧を想定せずPCのみ前提でデザインされるケースがあるって本当なんでしょうか......時空でも歪んでるのかしら(あるいはPCからしかアクセスできないイントラ向けサービスとか?)。エンジニアとの橋渡し役はやっぱりZeplinで、ただ聞く限り割と緩い握り方で進行されているように感じられたのは、結局のところ「よくわかっている」素晴らしいメンバーにプロジェクトが恵まれていたからこそ、でしょうか。Kactusは初耳だったので使ってみたい。あとは作り込みすぎても意味はない、早く公開してそれから改善した方が生産性が高い......みたいなお話が刺さりました。

シンボルの効率的な作成・運用法とエンジニア連携についての取り組み

シンボルの効率的な作成・運用法については、階層とマスクの活用についてお話されました。個人的には特に前者、階層の活用のほうが興味深かったです。その一端はSketch LibrariesとAbstractを使ったAtomic Designの実践 | Nagisaのすゝめにもあるのですけど、抽象度だったり独立度?みたいな尺度でレベルを分け、さらにはそれをファイル単位の切り分けに落とし込んで管理するとかいう。いわばAtomic DesignのSketchを用いた実践、なんですけど粒度の混在はやっぱり悩ましいのだとか。Atomic Designにしたって、実は明確な切り分け(例えば分子と有機物はどこで分ける?)って難しかったりしますからね。あと最後の方で言及された、InVisionのDesign System Manager(DSM)には注目したい。

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