入門 組織開発
著
買ったまま読まずにいた『入門 組織開発 ~活き活きと働ける職場をつくる~』を比較的最近になって読了したので覚え書き。ただ結論からすると、あまり自分には刺さらなかったです。組織開発の全体像を理解できるような入門書
を目指したということなんですが、そもそも定義がそれほどかっちりしているわけでもないせいか、コーチングでもファシリテーションでもトレーニングでもなく、結局それが一体何なのか、ふわふわしたイメージのまま読み終えてしまった印象。
組織の形があるものや明文化されたもの
という、「ハードな側面」だけでなく、「人」や「関係性」
という「ソフトな側面」にも着目して進める変革というのは、まぁ何となく分かりますけど、それってすごく当たり前な話に聞こえてしまって。
現代の日本企業が抱える問題は、今の50代以上の上司の入社時が30年以上も前で、上意下達で育ってきた世代
という指摘にしたって、自分が身を置いている業界に関していえば、そういう世界観が元来ほとんど感じられないので正直、ピンときません。一般論としては、理解できますけどね......多分、そういう上意下達の色濃い世界観をどう壊し脱却するかというのは、おそらく業界問わず日本の企業にとって共通の課題であり挑戦なんだろうなと。あらゆる物事が激しく、時には非連続的に変化し続ける中で、絶対の成功法則なんて無いわけですし。一方、
組織開発では、このように価値や考え方が対立する場合、一方を優先して他方を無視するのではなく、それらの同時最適解を探ることが大切だという考え方があります。
この考え方についてはだいぶ馴染んできている自信ありますね......部分最適に取り組みながら全体最適を模索するというか、ミクロとマクロを行ったり来たり、あるいは時間軸でも過去と近未来を行き来するような、そういう視点移動が組織運営にはどうしたって欠かせなくて。そして要はバランスだよ、という結論に落ち着きがち。