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<40男>はなぜ嫌われるか

田中俊之著『<40男>はなぜ嫌われるか』、処分してしまう前に軽く読み直しました。いつ買ったか記憶にないけれど、2015年8月に発行されてるから、それほど昔の本でもない。年齢が40代となって久しいけれど、名実ともに・紛れもなく「おっさん」と呼ばれる存在になって、それが社会的・世間的にどういう状態なり立ち位置を意味するのか、興味がわいて買ったような記憶があります。

いろいろ40男のつらさが挙げられている本書ですが、基本的には40男への応援歌みたいな本だなと思いましたね。なぜ嫌われるか、というよりそれを含めて淡々と、昨今の40男の特性をピックアップしてはその背景、要因、そして処方箋的なアドバイスが並べられている印象。全部が全部、僕自身の個人的体験から思い当たる節があるわけでは無かったけど、概ね面白かったかな。最も共感できたのは以下のくだり:

僕ら40男の内面に目を向ければ、男は家庭を顧みず仕事だけをしていればいいという「昭和的男らしさ」と、ワークとライフのバランスに気を使い、家事や育児も頑張ろうとする「平成的男らしさ」の狭間に生きている。「働いてさえいればいい」と開き直ることは難しいけれど、若い世代のようにさらりと家事・育児をこなせるわけではない。

なんとなくだけど、この「狭間に生きている」という感覚が、割と実感と合致する気がしていて。社会の変化、価値観の変化にはそれなりに頑張って追随し続けようとしてきたし、一部においてその努力はちゃんと報われている(逆にいうとそれ以外では失敗している)けれど、「まだ」人生で過ごした半分以上を両親と同じ屋根の下で共に過ごし、彼ら(の価値観)から強い影響を受けた時間が占めているせいか、完全にはキャチアップしきれていない感があります。

40男の僕らは立ち止まるべきだ。人生の中間地点で自分自身について省みなければならない。その上で、自分なりの理想的な生き方を模索していく必要がある。ここで徹底的に自分の頭で考え抜いた40男は、どのような道を歩むにせよ人生を豊かなものにしていけるだろう。

時間はどんどん過ぎ去っていくので、あまり立ち止まりたいとは思わないけれど、「理想的な生き方を模索」というのはほんの少しでも日々継続的に取り組みたいものです。過ぎた日のことは割とどうでもよく、今日一日をどう充実させられるか、明日は今日よりどれだけ良い日にできるか、という感じで。

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