No.2理論
著
『No.2理論』は、『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』と前後して読み終えた、組織におけるNo.2についての本。どちらがどう、ってこともないけれど、個人的な好みで言えば、本書より『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』の方が面白くて納得感も高かったような。
No.2の重要性を説くという点では、本書も『続く会社、続かない会社はNo.2で決まる』も共通しているのですけど、本書の特徴というか、個人的に多くマーカーを引いたのは、No.2とNo.1の関係についてのくだり。
会社としての成功を目指すのであれば、ともに優秀なナンバー1×ナンバー2になり、組織に「掛け算」を生み出さなければなりません。
これ、多分ですけど、ナンバー1とナンバー2それぞれに相当する人は、違うタイプの方が好ましいというようなことでもあるのかなと思いました。例えば一方がアクセルを踏むタイプなら、もう一方は(どちらかと言えば)ブレーキを踏むタイプ、つまり石橋を敢えて叩く役みたいな方が、掛け算効果を出しやすいと思っていて。もっとも、著者は
二人の人間が補い合うだけで、世界のナンバー1企業はつくれません。つまり補い合う足し算ではなく、掛け算にならなくてはならない。
とも書かれていますが。他にもいくつかピックアップして覚え書きしておきます:
社長を尊敬せずして、ナンバー2の役割は果たせない
トップに気を使わせるナンバー2は、会社を難破させます
ナンバー1とナンバー2の関係は、じつは夫婦の関係と似ています
二人の考え方が一致していると、会社に一本筋が通ります
ナンバー2がナンバー1と違った価値観を持っている限り、会社は大きな力を発揮できません
ナンバー1とナンバー2は、力比べの1位2位でなく、集団における役割
ナンバー1は、ナンバー2が喜んで犠牲を払ってくれるような、魅力ある人間でなければいけない