自分の時間を取り戻そう
著
年末年始に少しまとまった時間が取れたので、買ったまま放置していたものを含め何冊か本を読んだのですけど、そのうちの2冊が「生産性」に関わるものでした:
果たして、これらの著者が同一人物かどうか......というのはさておき、いずれも興味深く読み終えました。前者の『生産性』は、割とビジネスマン向けに特化して描かれている印象に対し、後者というか本書『自分の時間を取り戻そう』は、同じテーマでもう少し間口を広げて描かれている印象。とっつきやすくするためか、タイプの異なる4つの人物像
- デキる男 正樹
- 頑張る女 ケイコ
- 休めない女 陽子
- 焦る起業家 勇二
を通じて、それぞれに向け生産性がいかに重要かというのを諭していくスタイル。ちきりん氏にはファンもアンチもそれぞれ沢山いらっしゃるような気がしているけど、本書で語られていることについては概ね同意できたし(社会が高生産性にシフトしているという観測含め)、自分もいっちょ「生産性」を今年のテーマに掲げ、それを意識して仕事も趣味も頑張ってみようと思っている次第。少し気になったのは、
高生産性社会を志向する人がベーシックインカム制度に賛成するのは、それが福祉制度として優れているからではなく、そうした生産性向上への反対論者に邪魔をされたくないからです。
というのは、本当にそうだろうか? と。目下、「高生産性社会を志向する人」と「生産性向上への反対論者」のあいだにある軋轢みたいなのって、そこまで顕著な(顕在化している)ものかというと、そういう実感は自分にはない。そこはちきりん氏ならではの煽りと受け取るべきなのか、自分の鈍感さを憂うべきなのか......。