MERU/メルー

2017年1月4日 著

1月3日の覚え書き。正式な仕事始めは4日だけれど、個人的な仕事始めと称して出社、少しばかし仕事をこなしてから、夜は新宿ピカデリーへ。19:45上映開始の会で、映画『MERU/メルー』を見ました。山歩きが趣味の一つとなって久しいですけど、やっぱりどうしてもこの映画は大スクリーンで見ておきたかったんですよ。

チケット（座席はシアター7のE-8）を予約した時点では、貸切状態買ってくらい空いてたはずなんですが、いざ上映開始時刻近くになると観客がぞろぞろと。それでも両隣は空席で、とてもリラックスして観賞できました。お正月の三が日というタイミングが奏功したって感じかな。

いかに山歩きが好きとはいえ、メルーのような6,000m超などという高山に挑むつもりは毛頭ない（少なくとも現時点では）。それでも見終わってから、メルーのような難関に挑みたくなる心情の一端は、なんとなく理解できたつもりになりました。なんとなく、だけれど。

そして印象に残ったのは、チン氏の発言。登山家になることを決意した際、先に死なないことをお母様と約束させられたのだそう。山に登りながらその約束を守り続け、そしてお母様がお亡くなりになったときに、ある種のタガが外れた......というようなことを言っていたのですね。それまでは死なないように死なないよう行動してきたけれど、その必要が少なくなったことでもっと先まで行ける......というような。それって、僕自身もいずれ抱き得る感情なのかな？　親より先に亡くなるのは親不孝だと、散々言い聞かせられて育ってきたもので。

生きることの意味を何に見出し、そしてまた何に投影していくのか。生きることに意味なんてないさ、所詮死ぬまでの暇つぶしだよなどと斜に構えたところで、季節は移り変わり続けるばかりだから。だから今年も山に登ろう、とまぁそんな感想です（謎）。