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地図の代替テキストを考える

WEB+DB PRESS Vol.95の特集1がアクセシビリティなのは既に触れたとおりですが、その中で地図画像の代替テキストを空にしている事例(p.27 図4)があります。それに対してばけらさんがそこに地図があると分かるような代替テキストを指定したほうが良いとコメントされたのを機に、いくつか意見が出てきましたので(大変ありがたいことだと思います)、地図の代替テキストを考える - Togetterまとめにまとめました。

ばけらさんの指摘は一理ありますし、実際そうした方がユーザビリティ(敢えてここでは「アクセシビリティ」と区別して言葉を選んでいます)は高いとも思うのですけど、記事を執筆したのが勤務先の同僚であるという事実を差し引いてもなお、ばけらさん(や中根さん)の主張の通りにすべき、そうしなければならないとまでは自分は考えていません。

地図画像は、そこから読み取る情報がユーザーのコンテキストによって大きく変わり得るからこそ、提供側が代替に足ると考えたテキストを画像の直前ないし直後に用意した場合であっても、画像の存在は知らせるべきというのは理解できるのですが、それは地図画像に固有の状況なのか、それとも他の画像についても(読み取る情報の「幅」が地図画像ほどでなくとも)言えることなのかどうか。

伊原さんのつぶやきに関連してくるのですが、自分の問題意識は代替テキストがどうあるべきか、何を持って「代替」とするかといった議論よりむしろ、alt属性値を空にした画像の取り扱いに向いています。それを「完全に無きもの」としてUAなり支援技術が扱うからこそ、ばけらさんが指摘されたような問題が起こっているのだと思いますし、扱い方次第では(画像認識技術と組み合わせるなどすれば尚更)、地図画像に限らずWeb上の画像を便利に使えるようになるのではと思います。

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