前穂〜奥穂〜北穂 縦走 2016夏
著
高気圧が安定してそうだし、お盆の時期に2泊3日で山歩きに行ってしまえ、と決めたのがほんの一週間と少し前くらい。行き先には散々迷った挙句、昨年9月に歩いた前穂〜奥穂〜北穂の縦走コースを完全になぞることに。果たして岳沢小屋に電話をかけたところ(ここで断られると万事休す)、あいにく山の日は満室で断られてしまったけれど、翌日なら泊まれるとのこと。即座に北穂高小屋に電話、土曜の夜は混んでいるけど泊まれますと言われ、8月12〜14日の山行プランが確定。先に書いておくと、写真は前穂〜奥穂〜北穂 縦走 2016夏 | Flickrにまとめました。
1日目(8月12日)
- 3時に起床、シャワーを浴びて身支度。夏場のうえ汗をかきまくるけれど、これから丸2日以上、シャワーを浴びれないと思うと以下略。
- 5時半より前に自宅を出発。近くのコンビニで朝食におにぎりを3つ買い込む。行きの新幹線車内で貪り食べるつもりで。
- 田端からまずは京浜東北線で移動。早朝ということもあるけど、王子から先は空いている。余裕を持って大宮に到着。
- 大宮から北陸新幹線かがやき501号に乗車。1号車1番E席(一番良い席)!!えきねっとで予約した時点では窓際としか指定しなかったので、少し嬉しい。
- 定刻通り7時38分に長野に到着、トイレを済ませて松本行きの快速電車に乗り換え。混んでるかなと思いきや普通に座れて拍子抜け。
- 松本から上高地線に乗り換えた際も普通に座れて意外。9時21分発の電車。新島々で、松本〜上高地バスターミナルの往復乗車券を購入。
- 上高地バスターミナルに11時15分着。河童橋近くの売店でわさび豚まん2個を買い、透明感の素晴らしい梓川を眺めながら昼食。
- ここでカメラ(STYLUS 1s)の異常に気づく。なぜかAFにならない......一体どこをいじってMFにしてしまったのか(汗
- 結局、その後何とかMFからAFに戻す方法は理解したけれど、やはりカメラの説明書は一通り読まないとダメね。
- ともあれ、11時50分頃に歩き始める。美しい岳沢湿原を抜けて、程なく岳沢登山口へ。
- 登山口で、明日はジャンに行くというソロのおじさんに呼び止められ「一緒に行こう」と言われたものの、自分の方が歩くの速くてあっさりぶっちぎってしまった......。
- 昨年来た時は気づけずにスルーしていた天然クーラーを12時半に通過。歩き始めからちょうど1時間くらいの場所でガレ場を眺めつつ小休止。
- やはり夏場は発汗量がハンパない。再び登り続けて13時半、視界に岳沢小屋が現れる。けれど、そこで油断したのかルートを見失い、ガレ場を登り続けてしまう。
- テントやなんかは視界に捉えていたので、迷子になるとは思ってなかったけれど、岳沢小屋と反対(つまり重太郎新道に向かう方)に出てしまった時は苦笑。
- 13時40分すぎに岳沢小屋に到着。宿泊者カードに記入し、宿泊手続き。朝食はお弁当を依頼。部屋は「焼岳」、布団は6番とのこと。
- しばらく外でぼーっと景色(と言っても雲が多め)を眺めるなどしてから、入室。そこでごろりと横になったが最後、つい眠ってしまい、小屋の人に起こされてしまった。
- 17時、夕食。もちろんご飯とお味噌汁はおかわりしました。食後もなんとなく、部屋にいるのがもったいなくて、外で雲やガスの動きを眺めるなど。
- 暗くなる前には部屋に引っ込んで就寝、お休みなさい。
2日目(8月13日)
- 夜中に何度か目を覚ましたけれど、最初に起きた時に時刻を確認しようとしたら腕時計が外れてて焦りました。すぐと見つかったからよかった......無意識に外してた。
- 4時には外に出て、トイレを済ませ、空模様を確認。午後には下り坂との予報だったけど、何とかいけそうだということで、4時半に歩き始める。
- 遠く焼岳や乗鞍岳の方は完全に雲に隠れて見えないものの、近くは割とクリアに。カモシカの立場を5時過ぎに通過、5時半に岳沢パノラマに到着。
- 虫が気になったので少し進んでから......とも思ったけれど、そこで朝食を済ませることに。岳沢パノラマからの絶景を楽しみながら、美味しうございました。
- 雷鳥広場を6時9分に通過、紀美子平に6時20分着。ザックをデポして、前穂高岳山頂までピストン開始。6時41分、登頂!比較的人は少なめ。
- 奥穂高や槍ヶ岳の方はかなり見通しがよく、素晴らしい天気。最終的に自分以外誰もいなくなるまで写真や動画を撮るなどして、7時13分に紀美子平に戻る。
- ゼリー食を口にしてから、いざ奥穂高へ!南陵の頭を8時半に通過。いやはや、ジャンダルムもすごくクリアに見える。そしてSTYLUS 1sのレンズは素晴らしい。
- 8時40分頃、奥穂高岳に到着。しかしすごい混雑ぶり!!皆代わる代わる写真を撮り合ってて、祠にはちょっとした行列ができてる。とても参戦する気になれない。
- まぁ、自撮り写真はなくても、自分が登頂した証というのは別にあるわけで。などと思いつつ、しばし休憩。いつかはジャンに登れる日が来るのかな。
- 次の休憩ポイント、穂高岳山荘目指して出発。しかし直前のハシゴのところで大渋滞。しかも何人登ってくるかもよくわからないまま待たされるので、ちょっとイライラ。
- 信号機はおろか、交通整理してくれる人もここでは期待できないわけで、とにかく声を掛け合い譲り合うしかない。10時ちょうどくらいに穂高岳山荘着。
- 500円のコーヒーを買って、しばし休憩。涸沢カールの方はしっかり見えていたはずが、いつの間にかガスに覆われ始めたなど。
- 再び歩き始めて、10時47分、涸沢岳山頂に到着。11時42分、最低コルに到着し、そこで小休止することに。その前後の計2回、コースを見誤ったけど、即復帰できて何より。
- 恥ずかしかったのは、72歳の健脚なお爺様を追い抜いてからのコースアウト、で復帰後にまた抜き返すという(照
- 12時39分、北穂分岐を通過。ここまでたどり着けば、北穂高は目と鼻の先とわかっているから、一安心。12時48分、山頂に到着。
- 近くにいらした方が標識を引っこ抜いて記念写真を撮ってらしたので、思わずへえって声をかけて真似させて(シャッターを押して)いただいたw
- 山頂のすぐ下に位置する北穂高小屋にて宿泊手続き、からのエクストリーム味噌ラーメン!!ちょっと寒くなってきていたので、一気に食べ(飲み)干した。
- 周囲があまりにガスガスなので、大人しく部屋でごろごろ。もしかしたら1枚の布団に2人で寝るかもね、と言われてはいたものの、待てど暮らせど人は来ない。
- 同じ部屋で、もう一枚布団を敷いた方は、おじさま2人組に割り当てられていたから、ラッキーなことに僕は一枚の布団を独り占めできることに。やったね。
- 夕食、やっぱりご飯とお味噌汁はおかわり。その後、しばらく外に出ていたら、すごいところを岩登りしてくる一団を目撃っていうか遭遇。凄すぎました。
- 夕暮れ間近の雲は実に夏雲らしい、立体感のある見た目で、意外と見飽きない。美しいグラデーションとか、タイムラプスでガスの動きを撮ってみたり。
- なかなか寝付けなかったけど、21時に消灯されてからしばらくして、気絶したみたい。
3日目(8月14日)
- 途中、やっぱり何度か目が覚めたんだけど、3時前に起きた時には、部屋の向かいの窓の向こうに無数の星が見えてうわーってなった。水平方向に星って。
- しかも、ペルセウス座流星群も見バッチリれたみたいね(朝、起きてから周囲から聞こえてきた話としては)。自分は、さすがに夜中に起き出す気になれなかったけど、勿体なかったかな。
- 4時、一斉に電気がついて、起床。トイレに外に出てみれば、オリオン座が出ていてこんにちは。じゃなくてこんばんはか?よくわからない。ていうか、もう冬かよと。
- 昨日の時点では4時15分から、と言われていた朝食は結局、4時半からに。並んでいる最中にもどんどん外が明るくなってきて、心なしかちょっと焦る。
- なんとかギリギリセーフで初回の朝食の席をゲット。やっぱりご飯とお味噌汁はおかわりしてしまう。まぁここでしっかりエネルギーを補給しておかねばだよ。
- 食後、慌ただしく身支度を整えて、出発。日の出は北穂高岳山頂で眺めてました。5時過ぎに歩き始めて、景色がピンクからオレンジに移り変わる中をガンガン下る。
- あっという間に膝がガクガクだけれど、涸沢ヒュッテまでは無休憩で行くと決めてました。途中、名も知らぬ鳥と出会った時、改めてSTYLUS 1sのAFすごいって思うなど。
- 雲ひとつない青空の下、涸沢ヒュッテに6時34分着。そこで小休止、そしてヘルメットをしまい、トレッキングポールと帽子を取り出す。
- 紅葉の時期の涸沢カールもいいけど、深緑の涸沢カールもいいやね。トイレを済ませて、いざ出発。次の休憩地は本谷橋。途中、今年になってから斜面の崩れた場所を通過。
- 本谷橋に8時5分着。そこから河童橋までは概ね退屈な道乗りがダラダラ続くとわかっているので、しみじみと休憩を取る。
- 8時23分、本谷橋を出発。途中、振り返ると北穂高小屋が見えて、あそこから下りてきたのだと思うと感慨深い。というか、本当に今回は天気に恵まれている。
- 横尾を9時11分に通過、そして徳沢に9時56分通過。ここで前回同様コーヒーでも飲もうと思ったけれど、あまりに暑くて自販機のコーラに手を出す。
- みちくさ食堂のテラス席で足を休めつつ、ようやくソフトバンクの電波圏内に来たということで、嫁さんに無事を知らせるメールを出したり、Instagramに写真をアップしたり。
- 再び歩き始めて、明神館を11時21分に通過。そして11時57分、北穂高小屋を出てからはだいたい7時間後に、河童橋に到着。ゴール!!!
- 雨に濡れながら猛スピードで歩き続けた昨年よりかは、疲れを溜めないよう、できるだけ一定のペースを維持して歩けたように思う。そのコントロールができたことが喜び。
- 喜びに浸る間もなく、新島々に向かうバスの整理券をもらうため、松本バスターミナルへ。12時40分発のバスの2号車に乗れることに(番号は57)。
- バスターミナルのトイレを借りて、下着とか上着を着替えて、バスに乗車。新島々駅に13時44分着、そのまま14時5分発松本行きの電車で座るべく、行列。
- 松本に向かう電車の中で、iPhoneでSpaceXのFalcon 9の打上げを見守るなど。本当にすごい時代になったものだ、と思う。
- あいにく第一段のドローン船への着艦は、松本駅到着と重なったため見逃す。とりあえずダッシュで改札を抜け、新宿に向かうスーパーあずさ22号の座席を買い求める。
- しかし!!グリーン車すら満席という状況であることが判明、さすがお盆。とはいえここは時間が惜しいので、一縷の望みを託し自由席特急券を購入。
- 行列ぶりからして無理かなぁと思ったけれど、さすがは?始発駅、6号車でなんとか座席を確保できてやれやれ。お昼は食べ残しのカロリーメイトに決定。
- 車内販売で飲み物を買うつもりが、うっかり声をかけそびれてしまい......どうせ戻ってくるだろうと思ってたら、ついに戻ってこなかった件。はぁ。
- フィードを消化するなどしているうちに、17時23分頃に新宿に到着、田端には17時46分頃着。いやはや、この湿度の高さは異常ですわ......。
- 18時4分のつぶやき:
帰宅、北穂高小屋を出て 13 時間。最速で移動してきたつもりでも、こんなにかかる。北アルプスが来い!!!!
振り返りとか
- 穂高連峰を歩くなら、夏より秋の方が良いかな。実体験で比べてみると、夏は暑いし人が多い(渋滞に巻き込まれがち)。
- なぜか、今回の山行では一度もビールを口にせず。クラフトビールしか飲みたくない感じになってきてしまったのか!?
- 気がついたら、STYLUS 1sの大型電子ビューファインダーのアイカップを紛失。しかも調べてみたら既に生産していないらしい(価格.com - 『アイカップEP-14は製造終了』 オリンパス OLYMPUS STYLUS 1s のクチコミ掲示板参照)。以前にも取れてしまったことがあったから、外れやすいのは確かかもしれないけれど、どうしたものか。
- ソロで山を歩くのは、危機管理能力のちょっとした鍛錬になるだけでなく、「何者でもない自分」と向き合うためだと何となく腹落ち。無論、日頃から何者でもないけれども、日常的な立場とか視点からふと離れたいと思うことはあるし、離れた方が客観視できるということもある。
使ったお金
- 1日目(8月12日)
- 田端〜松本 乗車券 5,080
- 大宮〜長野 新幹線指定席券 3,310
- コンビニで朝食 318
- 自販機で飲み物 160
- 松本〜上高地(往復) 4,550
- 昼食(わさび豚まん2個) 600
- 岳沢小屋の飲料水 100(本当は宿泊客なので不要だったけど)
- 岳沢小屋 宿泊費(一泊二食) 9,500
- 2日目(8月13日)
- 穂高岳山荘のコーヒー 500
- 北穂高小屋 宿泊費(一泊二食) 9,500
- 北穂高小屋の味噌ラーメン 800
- 北穂高小屋のコーヒー 400
- 3日目(8月14日)
- 涸沢ヒュッテのトイレ使用料 100
- みちくさ食堂でコーラ 250
- 上高地バスターミナルのトイレ使用料 100
- 松本〜田端 乗車券 4,000
- 松本〜新宿 特急券 2,380