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Fw: やはりお前らのWebアクセシビリティは間違っている

サイバーエージェントのFrontrendに触発されたのか、今後対抗?するのかわかりませんけど、ヤフーの企画するマークアップ〜フロントエンドを中心に大規模開発についての勉強会「SCRIPTY」の第一回が、去る9月16日に催されました。自分も参加させていただいていて、資料が公開されたら覚え書きしようと思っていたのですけど、なかなか公開されず......10月21日になってようやく公開されました(Yahoo! JAPAN Creative Blog -- 「SCRIPTY#1 」の資料を公開します #scripty01)。

自分がこの勉強会に参加した最大の動機は、福本翔氏の講演「やはりお前らのWebアクセシビリティは間違っている」で、スライド(※PDFファイル)を見て頂ければわかるように、とっても楽しい内容でした。自分がこれまで発信してきたつもりの内容と概ね同じでもあったのですけど、福本氏流の表現というか伝え方は大変勉強になりましたし、特に以下の2つのフレーズには大いに賛同しました。

障がい者、高齢者とかスクリーンリーダーという言葉にお前ら釣られ過ぎ

これはもう本当にそうでしょうね。Webが25年前に誕生して以来、アクセシビリティがやたら障害者(特に視覚障害者)や高齢者、スクリーンリーダーのような支援技術と強く紐付けて語られてきた経緯があったにせよ、いまだアクセシビリティの必要性や重要性が業界に根付いていないのは、残念すぎます。「Webアクセシビリティ」のリブランディングという記事でも書いていますが、自分はWebアクセシビリティは全ての利用者のために必要なものであって、それを殊更に高齢者や障害者と紐づけて捉えるのは間違っている(少なくとも「勿体ない」)と思うのです。

最近発売された『月をマーケティングする』という本に、人類がまだ火星に到達していないのは、つまるところ、火星探索事業のマーケティングが失敗に終わったからだろうというくだりがあります。本格的なマルチデバイス時代の到来を迎え、いよいよWebアクセシビリティのマーケティングをゼロからやり直さなければいけないのだろうと思います。

状況、環境に応じていい感じに入出力しやすくなる

僕はこのいい感じに入出力というのが非常に気に入ってしまったというか、何かの機会に自分も同じ表現を使わせていただこうと思った次第ですけど、要するに機械可読性を高めるっていうのはそういうことですよねと。Webにアクセスする状況と環境、いずれも複雑化・多様化していくなかで、いかにしてコンテンツを流通させるかといえば、機械可読性を高めることが絶対条件だと思うし、それがすなわちアクセシビリティの確保にも繋がるわけで。

勤務先でも言っていることですが、やれスクリーンが大きいだの小さいだの、やれピクセル密度ガーなんてのは、デバイスの多様化としてはほんの序の口でしかないと思っています。偶然、今日目にしたのですけど、nanapi古川健介【第3回】インターネットはこれから、もっと日常生活を自動化するという記事で、古川健介氏が次の大きなトレンドを問われやっぱり画面がなくなることだと思っていますね。って返していたのは、自分の未来予想とかぶるところがありました。

画面が完全に無くなることはないにせよ、スクリーン&キーボード前提ではないUIがいずれ台頭してくると思っていますし、仮にそういう時代がやって来たとして、Webコンテンツの利用しやすさは確実にアクセシビリティが担保するはず。だからこそ、今からでも機械可読性に配慮し、アクセシビリティを高める努力がWebに関わる全員に必要だと思います。

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