プロジェクトを円滑に進めるために
著
......重視している2つのポイント、という話を、少しまえに勤務先の同じ部署の会議でしたので覚え書き。いずれも言うは易く行うは難し、偉そうに語ったところで自分が実践できているのかと問われれば、申し訳ございませんとしか謝りようが無いのです。それでも、自分の限られた経験のなかで、これは重要だろうと思うことを選び出せば、この2点に集約されるのかなと。
コミュニケーションの量と質
プロジェクトがうまく進んでいないと感じたときは大抵、コミュニケーションの量と質、いずれか(ないし両方)が不足しています。量というのは、たとえば顔を合わせてのミーティングの開催頻度。質というのは、たとえば言いたいことを言うべきタイミングで(いわゆる「後出しジャンケン」とかじゃなくてリアルタイム?に)言い合えているかどうか。
人と人が一緒になって取り組む以上、「会って話せば万事解決」というほど単純ではないでしょう。しかし会って話しさえすれば、必要以上にいがみ合ってしまう(結果として情報の交通整理が滞ったりする)ような事態を格段に回避しやすくなるのは確かだと思っています。それは対顧客という場面でもそうだし、同じ社内、同じ部署内、同じプロジェクト内、あらゆるスコープにおいても当てはまると思います。
他人事ではなく自分事、という意識
プロジェクトのなかには自分と他人、自分の部署と他所の部署、自社と他社(顧客)、それぞれのあいだにきっちり線を引いて、役割や責任を定義するものもあるでしょう。その場合であっても、同じプロジェクトに携わればこそ、そこに参加している全員が、プロジェクトに関わるすべてに対し「他人事ではなく自分事」という意識を持つのが理想だと思っています。
もちろん、プロジェクトの進行上、お互いの守備範囲を明確にし、また尊重し合うというのは重要だし、そこがグダグダ過ぎると目も当てられません。しかしプロジェクトの成否というのは、そこに関わる一人一人にかかっているわけで(責任の大小はあるにせよ)、やっぱりお互いのあいだに太すぎる線を引くのもどうかと思うわけです。
万が一のときには、可能な範囲で相互にフォローし合えれば、プロジェクトが成功する確率は高いでしょう。無論、個々の人や組織はそれぞれに本分がありますから、それを踏まえたフォローをすべきですが、個々の本分を越えたところでどこまで協調・連携できるか......そういう、成功確率の高いプロジェクトの素地を作るのは、「他人事ではなく自分事」という意識だと考えます。