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Eternal Return -いのちを継ぐもの-

9月9日の覚え書き。やや突発的だったのですけど、『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH(通称「HBTTE」)』を作られた上坂浩光さんの最新作、『Eterenal Return -いのちを継ぐもの-』をまだ見ていなかったので、息子とコスモプラネタリウム渋谷に行ってきました。このプラネタリウム、オープン当初は確か相当な混雑ぶりで、朝のうちにその日のプログラムすべてが売り切れてしまう程だったんですよね。ちょうどHBTTE帰還バージョンの上映が始まったのと同じ時期だった記憶があって、その影響もあったのだと思います。そういうわけで念のため、家を出る直前に電話をし、60席ほど余裕があると聞いてから出向いたのですが、着いたときには残りわずか18席だったという。いやはや、危なかったなぁ。

Eterenal Returnは、HBTTEとはだいぶ趣のことなる、星と生命の誕生と終末をテーマとした作品。さまざまな元素が生まれる過程だったり、あるいはそれらが原初の生命に至るまでの経緯って、映像化するのはとても難しかっただろうなと思います。宇宙機好きの自分にとって、正直HBTTEほどの萌えポイントは無かったにせよ、展開には最後まで引き込まれましたし、息子も予想していた以上に真剣に見入っていたみたい。地球上にあるすべての物質や生命は、星から生まれまたいずれ星に還るという、にわかには信じがたい科学的事実......その語り手に選ばれた、おじいちゃんと孫娘という組み合わせは、理由はわからないけど、実によく展開とマッチしているなと思いました。

見終えて思い出されたのは、昔から時折想像してきた、自分の死後のこと。いつどこでどうやって死のうとも、きっと火葬されるのだろうけど、そうすると僕を構成していた物質は大気中にばらまかれ、やがて雨とともに一部は地面に吸収され、あるいは川になって海へ運ばれ......いずれにしてもおそらくは地殻近辺ないし大気圏内に留まるはずで、ときには生命を構成するかもしれないし、構成したと思いきやほどなく代謝を通じて排出され、再び生命ではなくなり(まさに輪廻)......そう考えれば考えるほど実は全然死んでいないし、むしろ死ねないというか、もう訳が分からないやら楽しいやらっていう。生命って本当に不思議だし、宇宙はもっと不思議です。

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