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辺境生物探訪記

辺境生物学者の長沼毅氏と、作家の藤崎慎吾氏の対談による『辺境生物探訪記』について。新書の割に税抜きで1,400円と、ちょっと割高感があったおかげで敬遠していた時期があったのですけど、読み終わった今となっては「なぜもっと早く買って読まなかったのか」という後悔があります。確かに文字数は多めだしカラー写真が挿入されていて、割高なだけのことはあるのですが、とにかく内容が面白い!目次を眺めてちょっとでも興味が湧いたなら、是非一読をお勧めしたいです。

  1. プロローグ 辺境の生物を訪ねる旅へ
  2. 第1幕 南極は"しょっぱい大陸"
  3. 第2幕 深海で出会った生物の「大群」
  4. 第3幕 原始地球は温泉三昧
  5. 第4幕 乾燥と「高イオン強度」に耐える生物
  6. 第5幕 「スローな生物学」への挑戦
  7. 第6幕 宇宙空間で生き延びる方法
  8. エピローグ 生命は宇宙を破壊する

もとより僕は宇宙、極地、深海といった「辺境」に魅せられた属性の人間であるとの認識はあったけれど、生命の起源や普遍性、地球外生命の可能性といったテーマ(総じて「宇宙生物学」ということになるのだろうか)にこそ本質的な興味があって、それに端を発して辺境に足を運びたがっている、という気が(本書を通じ)してきています。ISUの夏期プログラムに参加していた時分、ALH84001についてのレポートを担当した頃からそうだったかもしれないと思うと、ちょっと感慨深い。

この先の人生でいつかまた学生に戻る機会があるとすれば、宇宙生物学を学べる大学というのが最優先候補になるだろうな。妄想ではあるけど、広島大学で長沼氏に師事できたら楽しそうだとも思いました(氏のBlog、炎と酒の夢日記を読む限りw)。野口宇宙飛行士とは宇宙飛行士選抜の受験仲間という経歴の持ち主でいらっしゃるのも、素敵ですし。ちなみに氏は現在まだ南極に出張中、なんですよね……あぁ羨ましい。僕もいち時期、南極観測のホームページ見たりして、どうすれば日本南極地域観測隊員になれるか調べたりしたんだよなぁ。

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