第4回宇宙旅行シンポジウム
著
12月11日の覚え書き。航空会館で催された、第4回宇宙旅行シンポジウムに参加しました。今回はなんと山崎直子宇宙飛行士(@Astro_Naoko)が基調講演をされるというので、申し込んで以来当日を楽しみにしていたのですが……実は1時間近くも派手に遅刻をし、基調講演は完全に聞き逃してしまいました。というのも、その前日にかつての同僚がはるばる青森からやって来たというので、朝の4時くらいまで一緒に新宿で飲んでいたわけで以下略。はい、完全に自業自得です。それでも1時間程度の遅刻で済んだのは僥倖というべきか、奇跡ではなかったかと。とにかくHASTICの伊藤氏が講演されている最中に到着、最後尾列に座席を確保できました。会場の席はかなり埋まっていましたけど、総じて平均年齢が高めなのは、過去の宇宙旅行シンポジウムと同様。若者(誰)には、あまり興味の無いテーマなんでしょうかねぇ。個々の講演について聞いた範囲でそれぞれに感想を書いておこうと思ったのですが、この第4回については総じて残念な印象のほうが強かったので、その理由を簡単に書いておきます。
第一に、宇宙旅行実現に向けた日本国内での具体的進捗が乏しく、寂しく映ったということ。進捗が全く無いわけではないけれど、このシンポジウムは早くも4回目を数えているわけでしょう?にもかかわらず、いまだ検討やら構想の類の話が多く、実機の製作に関わるものが(日本国内に限定すると)無い。例によって?大貫美鈴さん(@mszmail)が今年の商業宇宙活動のハイライトを5つ挙げたけど、それは全て海外での話。あくまでも自分は日の丸宇宙船を応援する立ち場だ、と大貫さんは冒頭で仰っていましたが、その言葉が虚しく感じられたのは僕だけでしょうか(もちろん大貫さん個人の非ではないけれど)。回を数えるごとに、日本と海外のあいだで広がるギャップを痛感させられるというのは、いち宇宙ファンとして寂しさを感じずにはいられません。
第二に、パネルディスカッションが盛り上がりの無い、総括も大変お粗末で残念な内容だったこと。山崎宇宙飛行士の発言機会なんて、あろうことかパネルの最初のほうで一度きりだったし……なんと勿体ないことか!「ロケット協会がどこまで踏み込んだ議論をすべきかわからないが」なんてことをコーディネイターの稲谷教授は仰っていたけれど、それを言うならそもそもこのシンポジウムは何を意図して開催しているのかと問いたい(そして何を期待して山崎宇宙飛行士をシンポジウムに招き、パネラーに加えたのか?まさか「客寄せパンダ」のつもりではないでしょうね?)。結局のところ、国が変わらなければ日本の宇宙ベンチャーはなかなか動けない。それが事実にせよ、じゃあ国を誰がどう変えていくかという段になると、誰もが及び腰となり議論も急速にしぼんでしまったかのように感じます。もし仮に惰性ではなく、真の必要性から第5回の宇宙旅行シンポジウムが企画されるならば、具体的なアクションなりアウトプットをより明確に意図した議論の場となることを期待したいです。
シンポジウム終了後には石澤さんや箱田さん、(宇宙旅行シンポジウムのたびに再会している)岩本さんとご挨拶したほか、偶然にも1階に降りるエレベーターで山崎宇宙飛行士とご一緒しました。あまりの偶然に驚いてしまって、僕は何も言葉をかけられなかったのですが、@makototensionさんがちょうどこの日にお渡ししたNASA音頭ハッピをお見せし「懐かしい!よくできてますよねこれ〜」という反応をいただきましたw ううう僕も何か話しかければ良かった orz にしても、フロリダで宇宙に旅立つのを見送ったその人が、超至近距離に立っているというのは、すごく不思議な気もしました。その後、Twitter宇宙クラスターの皆さん(@hadukino、@makototension、@mitologia_hot、@ToshiHASEGAWA)と今月28日に閉館してしまうJAXAiを訪れたあと、古奈屋オアゾ店でカレーうどんを食すなどしました。本当はその後新宿に移動、わんくま同盟東京勉強会#54の懇親会二次会に合流する予定だったのですが、急に疲れが出てきて断念、東京駅で皆さんとお別れし帰宅しました。