WASA鳥人間プロジェクト 2010年度OB報告会
著
昨日の覚え書き。WASA鳥人間プロジェクトの2010年度OB報告会に参加しました。べんてんで塩ラーメンが食べれるようになったと聞きつけ、お店の前の行列に長時間並んだおかげで、1時間近くも遅刻(だって普段、べんてんの営業時間に馬場まで来れないんだもの)。遅刻ついでにと、Tully's Coffee 早大理工店に立ち寄ってから、会場の53号館202教室に出向きました。母校の敷地内に、Seattle系のコーヒーショップが開業するなんざ、学生の当時は想像もしなかったなぁ……。自分が到着したときは、ちょうどプロペラのパートが発表を終えるか終えないかぐらいのタイミングで、以下Twitterにつぶやいた内容からいくつか思い出しながら書きますと:
- 電装系の人手不足云々について。それはあくまでも特定パートの問題ではなく全体の問題、リソース配分の問題として捉え、改善に向けて検討をすべきでしょう。パートの枠を越えて手が足りないときは助け合うといった文化も、それはそれとして必要だと思いますが、飛行機全体・プロジェクト全体を俯瞰したなかでどう解決を図るかという視点がやや欠けているように感じました。
- 以前のOB報告会でも気になった点ですが、そもそも、ワイヤーリンケージ方式に戻すという発想が無かったかどうか、が気になりました。どうも近年、フライ・バイ・ワイヤを採用するチームが圧倒的であるがゆえに、フライ・バイ・ワイヤでなければ「いけない」ような空気を微妙に感じますけど。人手不足が結果として電装系の品質、ひいては飛行機の品質に大きく影響するならば、手法そのものを見直しても良かったのではと思います。
- 今年の着水原因について。機体より前を行くボートから、パイロットに対し無線で左右逆の指示を出してしまい、それにパイロットが素直に応えた結果として着水したとの説明がありました。パイロット視点での左右を正確に伝えるのはまぁ状況的に難しかったかもしれませんが、パイロットの側は頭で考えるより身体で感じて判断できなかったものか?が気になりました。傍目にはかなりのロール角がついており、かつ高度も下がっている状況だったものですから、タイムよりゴール優先で考えればこそ、いったんロールを水平に戻し大回りしてでも帰って来て欲しかったです。まぁ、結果論ですが。
- @ohnuki_tsuyoshiさんのつぶやきで
鳥人間のパイロットは宇宙飛行士とほぼ同じ。チームを背負う責任感とプレッシャーに耐え、機体の全てを理解し、いざという時は一人で判断して生存することが求められる。体力以外の育成システムが不足しているな。
というのは基本的に同意です。ただその「体力以外」ってやつをどう育成するか、これが非常に難しいだろうとも思うわけで(ry - チーフとは別にPMが立っていたというのは素晴らしいなと思いました。実際、発表を通じてしか察することができませんでしたけど、おそらくはキャラクター的にPMに相応しい人がPMとして求められるロールをしっかり果たしたのだろうと思います(参考:Togetter - 「ひっしーがいてよかった」)。僕が現役だったころは、そんな職種定義なんてなかったものだから、チーフに任せっきりにしてしまっていた部分が多くあったけれど(反省)。PMを立てること自体は、是非今後も継承し、そのノウハウを蓄積していって欲しいなと思います。
懇親会、というか大人数の飲み会が苦手なので、会の終了後はそそくさと抜け出して帰宅。来年も今年と同様にタイムトライアル部門への出場を目指すとのこと、27代の皆さん頑張って(そして楽しんで)くださいね。また、試験飛行には顔を出させていただこうと思います。