志高く 孫正義正伝 完全版 HD

2010年6月20日 著

iPad用の書籍アプリ『志高く 孫正義正伝 完全版 HD』を無料でダウンロードすることができたので、実家への帰省ついでに読んでみました。「孫氏」とか「孫社長」ではなく、一方的に親しみを込めてあえて「孫さん」と記しますが、これまで孫さんの生い立ちであったり、ソフトバンク創業の経緯だとか、なぜ坂本龍馬にああも入れ込んでいるいるのか（大河ドラマ「竜馬伝」がある日曜日の@masasonの発言は概ねアツい）、僕は知りませんでした。そもそも、接点といえばiPhone 3Gを買いに原宿で並んだ夜に一度、握手をしたぐらいで。しかしそういった部分を本書で理解することができ、また改めて孫さんて凄い人なのだなぁと思いました。

ひとつには、やはり相当な努力家であり、また勉強家でいらっしゃるという点。若い時分に「人生50か年計画」を立て、それを実現すべく生きて来たというのは、雑誌か何かでちらっと読み知ったことはあるものの、実際そのための勉強量たるや相当なものだったようで。進学校であるにもかかわらず日本の高校を速攻で退学し、アメリカの4年制高校に留学したと思いきやすぐさま飛び級。さらに大学入学の検定試験をパスしてカレッジに進学、そして名門UC Berkeleyの三年へ編入。とにかくその過程、勢いが凄まじいというか、自分にはなかなか真似できないことだなと。その勢いは最初の会社をアメリカで設立してから今日に至るまでも、衰えてはいないように見受けられます（肝炎で身体を悪くされていた時期は、それはそれとして）。立てた目標に対する執着心の弱さは僕の数ある弱点のひとつですが、そこが非常に自分と対照的に感じてしまったという。

僕の周りには「どちらかというと」アンチソフトバンクな人が多くいるように感じますけど、個人的には好きでも嫌いでもなく、ただ単にiPhoneを使いたいってだけでソフトバンクを利用しています。まぁ電波の弱さについては辟易しているし、てこ入れしていただきたいと思っている一人ではありますが、本書を読んで孫さんにはまだまだ頑張っていただきたいと思いましたし、実際「頑張れる」御方なのだと思った次第。

へぇ、と思った話としては、ヤフー・ジャパン立ち上げの経緯のあたり。孫さんの弟さんである泰蔵氏が日本版ローカライズを手がけていたとは知りませんでした。気になったので孫泰蔵 - Wikipediaをみてみたところ、さらにこんな意外なくだりが：

また、中学・高校時代の同級生にはライブドア元社長の堀江貴文がいる。

お互いに直接の親交があるかはわかりませんが、こういう相関があるというのはなかなか興味深いです。お二人ともに僕と年齢的に近い（僕とたった一才違いの1972年生まれ）、というのもありますが。