宇宙を開く 産業を拓く 日本の宇宙産業 Vol.1
著
発売/入手からはだいぶ日が経ってしまったけど、大型連休中にかこつけてようやくじっくり読むだけの時間を確保できたので、『宇宙を開く 産業を拓く 日本の宇宙産業 Vol.1』について覚え書き。一時期、アマゾンで在庫のない状態が続いたため、先月の筑波宇宙センター特別公開のときにセンター内の売店で購入し注文をキャンセルしていたのですが、いまだと「通常7~10日以内に発送します」になっていますね。本書には、松浦晋也さん(@ShinyaMatsuura)と大塚実さん(@ots_min)という、宇宙開発方面で著名なお二人が携わっていらっしゃいます。そして時期をほとんど同じくして、お二人とも本書の魅力について同様の言及をされていたのが興味深い。まず松浦さんが3月24日にTwitterで
文章よりも、写真と担当した清水さんが、とてもいい絵を撮ってくれました。JAXA企画だけあって、いままで、カメラが入ったことのない工場内部も撮影しています。
とお書きになって、4月10日には大塚さんが
まず見どころは、滅多にカメラが入ることがないロケットや衛星の製造現場を、グラビアでふんだんに紹介していること。撮影はカメラマンの清水健氏。ロケットやフェアリングの内部、また熟練の技術者による作業風景(ハンダ付け、ミシンも!)の写真もあり、これだけでも買ってみる価値はあるだろう。
と記されています。これらの共通した想いは確かに僕も実感したところであり、これで1,000円というのは安いと思ってしまったほど。欲を言うなら、もっとこうした宇宙開発の裏方的なところにフォーカスした写真をたくさん見たいと感じましたし、その手の写真集というのも割と需要があるんじゃないかと思ったり。いわゆる「萌え」の対象として、十分「アリ」ではないかな?宇宙クラスタ(何)のなかには、観賞用のほかに保存用・布教用と計3冊買い込む御仁もきっといるに違いない。そうした素敵な写真の数々に次いで印象に残ったのは、川邑研究所の紹介記事。固体被膜潤滑剤の老舗メーカーということなんですが、社長曰くHTVは当社の潤滑剤のかたまりみたいなもの
だとか!その表現の裏にある自信、技術力がなんとも素敵だな......と。編集後記にJAXA産業連携センター長の古藤俊一氏が
こうした小型衛星や宇宙利用産業に焦点を当てた「日本の宇宙産業 Vol.2」を引き続き発行することも計画しております。こちらも、ぜひお読みください。
と書かれていたので、期待して次号を待ちたいと思います。願わくば写真の量や質、そして価格はVol.1のを引き継ぐ方向で!