未確認宇宙飛行士セルカンw
著
ポケットの中の宇宙について覚え書きしたなかで触れた、アニリール・セルカン氏経歴詐称疑惑の件。まだ調査中の事案ばかりの状況ではあるのですけど、あたかも彼の築き上げた「虚構」の一部が、音を立てて崩れ始めているように感じます。既に実名報道が始まっており、少なくともトルコ国内初の宇宙飛行士候補という点については、詐称と断定して間違いなさそうだからです。以下、関連する言及や報道をいくつか紹介しておきます:
- ウソで塗り固めた人生はともかく個人的にはその周囲の善意の人のほうに同情する。(アニリール セルカン事件の件)
- NIKKEI NET(日経ネット):社会ニュース−内外の事件・事故や社会問題から話題のニュースまで
- アニリール セルカン氏 本人とその取り巻きによる想定どおりの反応。一方、日経は容赦なく発進。
- asahi.com(朝日新聞社):宇宙飛行士候補名乗る東大助教、トルコ政府が根拠否定 - 社会
- 東大助教、トルコ人初の宇宙飛行士候補のアニリール・セルカン氏の宇宙服の写真は偽物 | その他 | sorae.jp
- 「未確認宇宙飛行士セルカン」映画化決定か?(sorae.jpの中の人、溜飲が下がって本当によかったね。)
この件については、一度だけ本人の講演を聞きに行ったことや著書の3冊を所有していること、そして何より疑惑の範疇に宇宙飛行士候補という肩書きが入っていた点で、以来注目してきました。関連する2chのスレも、僕にしては珍しくすべて目を通してますし。なぜもっと早くに気付けなかったのか?については、自分なりに分析しているのですけど、(いかに候補と付記されていようと)やはり宇宙飛行士という言葉に対する無条件での信頼・信用、憧れ、尊敬があってのことと考えています。そしてまた宇宙飛行士候補という肩書きが、彼の経歴の他の部分に対しても、信憑性を担保していたように思います。実際、世の中にはスーパーマンみたいな人っているんだなって、ISUに参加していた当時に(宇宙飛行士と席を並べたわけではないにせよ)痛感していたから。本件、引き続き東大側の調査結果が明るみになるまで、さらには詐称とされている点の多くに白黒がつくまで、注目し続けようと思っています。また、彼の著書についての覚え書きや彼と撮ったツーショット写真は、あえてWeb上から削除せずに残しておくつもりです。二度とこのような失敗を繰り返さぬよう、もっと人を見る目を養うよう、自戒の念をこめて。
それにしても「未確認宇宙飛行士セルカン」って言葉は面白いですね、響き的に。Web屋のネタ帳のなかのひと、ステキです。