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バカヤロー経済学

というわけで、こちらも最近になって入手、そしてあっという間に読み終えてしまった新書、竹内薫著『バカヤロー経済学』について。題名にこそ経済学とありますが、「はじめに」のなかで生きた経済学は政治とからんでくるから、この本には「政治の裏」の話もバンバン登場するとあるように、内容の多くが政治に関係していて、そこが自分にとっては勉強になった一冊。全体はゼロから学ぶ経済の基礎、税金と政治そのカラクリ、選挙前に知っておこう!という3つの「時限」に分かれていて、それぞれに物凄く濃いお話が非常にコンパクトにまとめられています(新書だけに、全体でカウントしても文字数はそう多くないわけですが)。王道的な内容も多々あれど、比較的最近の動向についても触れられているぶん、どうせ読むなら出版当初からの状況変化に乏しい(かつ、次の総選挙を迎える前?の)今のうちがオススメか。一つ気になったのは、「おわりに」で登場人物の「先生」につき

本来なら、この本は先生とボクの共著になるはずだった。だが、発売直前になり、突然、先生はスキャンダルに巻き込まれた。先生は、本書に出てくる本間教授や中川昭一元財務大臣のように、ある日突然、社会から消された。

と説明しているあたり。それゆえに「先生」の素性を明かせなくなったということなんですが、バカヤロー経済学 - 池田信夫 blogを読めば、それが高橋洋一氏らしきことは明らか。高橋洋一 (官僚) - Wikipediaから引用すると、上述のスキャンダルとは

2009年3月24日、東京練馬区の温泉施設「豊島園庭の湯」のロッカーから約30万円相当の腕時計や財布を盗んだことが、警視庁練馬署の捜査で判明。同30日、窃盗容疑で書類送検された。

の一件でしょう。真相はもちろん僕にはわからないのだけど、いろいろな意味で残念な感じです。本書の出版そのものが差し止められなかったことは、不幸中の幸いだったのでしょうか。

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