Webプロジェクトマネジメント標準
著
林千晶氏と高橋宏祐氏の共著、『Webプロジェクトマネジメント標準』をあまぜ……ではなくaMazeの田口さんからお借りすることができたので、かなり駆け足ではありましたが読了。冒頭、「発刊に寄せて」のなかで、何人かの方がコメントというか賛辞を寄せられているのですが、そのなかに『「残業ゼロ」の仕事力』をお書きになった吉越浩一郎氏のお名前を発見し、非常に驚かされました。どのような経緯で吉越氏に執筆の依頼があったか存じませんが、個人的には凄いことだなぁと感じた次第。というのもWeb系の書籍に、非Web業界の方がこのようなかたちで言葉を寄せるというのを初めて目にしたから。
本書はWebサイト構築にある一連の業務プロセスにPMBOKを積極的に導入してきたロフトワークが、その経験を基にプロジェクトとはどうあるべきか、またそれを統括するプロジェクトマネージャーに求められるスキルといったことをまとめた書籍。とても良い本だと思いました……専門用語については定義をしっかりと記してあったし、自分のなかでうまく言語化出来ていなかった部分も、本書を読んでだいぶすっきりと整理することができましたし。プロジェクトマネージャーや、往々にしてその機能を受け持つことになるディレクターといった肩書きの人ばかりでなく、ポジションはどこであれ、プロジェクトに参加する機会のあるすべての人にとって参考になる一冊、ではないでしょうか。借りて読んだ本とはいえ、たぶん僕も買って手元に置いておくと思います。
忙しければ、Chapter 3をお書きになった高橋氏には申し訳ないけれど、林氏が書かれたChapter 1、2を読むだけでも、十分参考になると思います。とはいえ、実は本書のなかで最も自分にとって「刺さった」のは、高橋氏が行動の3原則として掲げられた以下の内容。まだまだ自分、これらの原則を実践できていないので、頑張らなくては。
- 変えたいときは、まず自分から行動する。
- そして見本を示す。
- 自分でできないことを人に言わない。