宇宙兄弟
著
ついに?5thstar管理人さんも、作品づくりに関連してインタビューを受けたという漫画、「宇宙兄弟」について覚え書き。これ、ちょうど国際宇宙ステーション搭乗宇宙飛行士への応募を巡りあれこれ考えていた頃に単行本第一巻を買っていて、いろんな意味で参考になったというか。もっとも、個人的な好みを言えば、絵はあまり好きではないのです。同じ宇宙系漫画なら、プラネテスとかMOONLIGHT MILEにあるような絵のほうが好み。どちらも宇宙兄弟とは比べ物にならないくらい完全にフィクションの世界だし、それゆえの「嘘」も随所にあるはずなのに、何故か逆にリアリティを感じる絵っていうか?加えて第二巻に突入し、たとえば以下の点を微妙に感じた次第。
- 第一巻では面接官の一人として登場していた人物が、第二巻のなかでJAXAの理事長ってことが明かされるんですが、その名字がなんと「茄子田(なすだ)」。そしてビジュアル的には向井宇宙飛行士の旦那さん、向井万紀男氏をモチーフにしているとしか言いようが無いっていう。これってどうなんですかねw
- 第二巻、P181〜182で描かれている航空機が謎過ぎる。ドアの位置、形状もそうだけど、気になるのが主翼の取り付け角。すごい下反角が付いている!これ着陸時にはどこからどう脚が出てくるの?みたいな。ほかの国際線旅客機の描かれたコマでは、現代の旅客機そのままな絵柄であるだけに、とっても不思議(ちなみに劇中の設定は西暦2025年)。
- 第二巻、P186で解説されている架空の事故について。
EMUの空気供給用キャニスターが詰まって酸素が回らなくなりトッドは声も出せぬまま窒息死した
のくだりからは、あたかも突然死が訪れたかのように受け取れるのだけど……劇中の船外活動服の仕様が現代のそれと同じなら、内部を満たしているのは1/3気圧の純酸素のハズで、となるといずれ窒息死するにせよ多少の時間的猶予は(少なくとも「苦しい」の一言を発するぐらいの時間は)あったのではないかなぁ、とか。
まぁ所詮漫画ですし「ネタにマジレスカコワルイ」とか言われそうですけど、それはそれとして僕はこの漫画を楽しんでいますし、続きを早く読みたいなと思っています(あえてモーニングは買わずに、単行本が出るたびに買い集めるよ派)。きっとムッタも宇宙に行くことになるだろうと思いつつ、兄弟間の更なる葛藤 に期待。興味がある方は、第1話がWebで公開されているので、見てみると良いと思います。