無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法
著
しばらく前に勝間和代著「無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法」を読了。同じ著者の「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」はスルーしてたんですが、本書のほうは書店で手に取って眺めた時点で即購入決定。ぱらぱら眺めただけで、これはかなり有用そうだというのを直感的に認識したわけで……というのも、自分の記憶に残っていた限りでは類書に無い、的確で耳の痛い(そして素晴しい)指摘をいくつか見つけたからです。以下の引用箇所は、その例。
どうしても、私たちは自分の実力を過信する傾向にあります。必要以上にスケジュールを入れてしまって、回らなくなってしまうのです。
日々改善してみて、試したものの十分の一が生き残って生活習慣に根づいてはじめて、少しずつうまくいくのです。
いわゆるあめとむちの仕組み(「動機付けのシステム」と呼びます)がない限り、人間の行動はなかなか根づきません。
習慣化できるかできないかは「好循環が生まれるまで、その習慣を続けられるかどうか」で決まります。
病気をせずにどれだけ有意義な時間を過ごせるか、そして、どれだけ健康で長生きできるのかによって、一生涯の時間効率が大きく変わるのは言うまでもありません。
しかし本書の最大のウリは、時間投資マトリックスという考え方ではないかと思います。これは現状把握のためのフレームワーク
として著者が紹介しているもので、重要度と緊急度の二軸で四つの象限をつくり、時間の使い道を「消費(重要性が高く緊急度も高い)」「投資(重要性が高く緊急度は低い)」「浪費(重要性が低く緊急度は高い)」「空費(重要性が低く緊急度も低い)」に分けたもの。時間をこの四つに分類し、その割合を把握のうえでカイゼンを行ってレビューをするというのは、なるほどと思いました。重要度と緊急度の両側面からの検討って、つまり日常的には仕事を通じて実践していることでもありますが、仕事のみならず時間の使い方全般に適用することで、効率化できる部分は少なくなさそうです。もっともタバコは吸わないし、お酒は飲み会のときだけだし、テレビはほとんど見ないから、重要度の低い時間の使い道ってあまりないハズですけど……あ、Webを見すぎてるか。