野口聡一Blogが興味深い件

2006年9月16日 著

STS-115が順調に飛行中ですね。日本時間の9月10日午前0時15分に打ち上げられた際には、幸いNASA TV経由で打上げの模様を「ほぼ」リアルタイムに見ることができました。写真はそのときに取得した画面キャプチャで、外部燃料タンクに取り付けられたカメラからの映像です。地球の円弧をバックに、スペースシャトル底面が離れていく様が鮮明に映し出されています。自宅では低速無線LANを使っているにもかかわらず、リフトオフからまったく途切れることなく終始スムーズに中継を楽しむ事ができ、嬉しかったなぁ。
この打ち上げの頃から、野口宇宙飛行士が野口聡一Blogを以前にも増して激しく更新中です。実際に宇宙で仕事をしてきた経験を有する氏独自の視点から、各回の船外活動に対してもマメにコメントされており、実に興味深いです……さしずめ「宇宙飛行士 2.0」といったところでしょうか。以前del.icio.usにブックマークしたときに付けたコメントでもありますが、ほかの宇宙飛行士の皆さんもそれぞれにBlogを作ったら面白いと思うんですけど、いかがでしょう。外部に公開できないようなネタはさておき、秘密保持の規約に抵触しない範囲で、宇宙飛行士ならではの訓練風景や日常生活なんて、きっと良質なネタの宝庫ですよ。JAXA宇宙飛行士活動レポートのような形式的なものはそれはそれとして、やはり宇宙飛行士自らが生の言葉でリアルタイムに情報発信できたなら、それは最高に面白いだろうと思うのです。事実、野口聡一Blogにたまに登場するロシアの施設の写真なんて、それだけで十分素晴しいコンテンツだと思うわけで。
それにしても、野口聡一Blogに対してはJAXAのサイト（たとえばきぼう広報・情報センタートップ）からリンクされておらず、まるでJAXAが無関係を装っているかのように映るのはどういうことでしょう。ウィークリーニュースのなかでも取り上げられた経緯は無かったと思いますし……運営母体こそ違えど、リンクぐらいしても良さそうなものですが。そこまで徹底してスルーする背景には、いかなるオトナの事情が？更新頻度を考えればこそ、JAXA広報が記事公開前に内容をチェックすることが困難ゆえ、でしょうか（しかし宇宙飛行士ともあろう御方が自分で自分の首を絞めるような発言をBlog上で行うとは考えにくいけれど）。その割には「野口さんへの質問受付中！」エントリに寄せられた質問に対して何故かJAXA広報が回答していたりするんですよね（質問する側からすれば、野口宇宙飛行士ご本人からのダイレクトな回答を期待しているハズなのに）。野口聡一Blog、一体どのような取り決めのうえで運営されているのか、今度はそちらに興味がわきました。