Webデザイナーのための情報アーキテクチャ入門
著
さとさん(誰)が編集と携わられた、「Webデザイナーのための情報アーキテクチャ入門 成功するサイト構築術」を読了。これは、「Information Architecture for Designers: Structuring Websites for Business Success」の日本語版です。恥ずかしながら原著は読んだことが無かったので、和訳本が出版されて助かったというか、とにかく嬉しかったです。
内容はまぁ本のタイトル通りで、情報アーキテクチャとは何かといった定義のあたりから、その具体的な実践方法までが豊富なビジュアルとともに解説されています。一通り読んでみて、まったくの初耳という内容はありませんでしたが、個人的には具体的なアプリケーション絡みのトピックスがもっとあると良かったのにと思います。情報アーキテクチャといえば僕のなかでは白熊本(「Web情報アーキテクチャ—最適なサイト構築のための論理的アプローチ」)がたいへん参考かつ勉強になりましたが、本書はその白熊本よりとっつき易い印象があります。単にオールカラーで文章量が多くないってこともありますけど、とにかく「これから」情報アーキテクチャを学ぼうという人には、先に本書を読んでから白熊本を読むと良いのかなぁとか思いました。
ところで僕がこの本について最も驚かされたのは表紙です。原著の落ち着いたトーンのシンプルな表紙とはまったく似ても似つかぬ、近年稀に見る斬新なデザイン……内容が良いだけに、激しくビックリです。いや僕はもちろん本のカバーデザインなんてやったことが無いド素人なんですけど、にしても正直「格好悪い」「ありえない」と思ってしまったワケで。単に奇をてらっただけでも無いでしょうし、とはいえデザイナーさんの意図が全くわからないので、是非ともその趣旨を知りたいなぁと思いました。本の表紙だって情報アーキテクチャの対象であり、立派なコミュニケーション手段(特にリアル書店ではね)と思いますし、そもそも情報アーキテクチャについての本なんですから以下略。