IE and Standards

2005年3月10日 著

その登場が予告されて以来、Web制作方面には多かれ少なかれ早くも影響を及ぼし始めているようにも感じられるInternet Explorer 7（以下IE7）。ことWeb標準のサポートに関しては特に言及されていなかったわけですが、IEBlogで今日公開されたエントリ「IE and Standards」のなかで、やや具体的かつ前向きな発言がなされました。
最後の一文であるMicrosoft does respond to customer demand; web developers are our customers.ってのは、素直に歓迎すべきかもしれませんけど、数年間にわたりサポートの向上を（少なくとも表向きには）怠ってきた経緯を鑑みれば、実行できるかは疑わしいと思うし、むしろ単なるリップサービスなんじゃないかとすら思います。Firefoxブームの影響からIEのブラウザシェア回復を目論んだMicrosoftは、そのためのいち方策としてまずIEBlogを通じユーザ側の声を酌むフリをして見せ、そして反応を慎重に解析し、いかに低コストで最大の効果を得るかを淡々と計画しているんじゃないかとか、穿った見方をついしてしまうのです。ビジネスである以上そういう側面は当然あって然るべきでしょうけれど。個人的には、たとえばCSS 2.1を完全に近いかたちでサポートしてくれればそれは本当に嬉しいですが、中途半端な真似だけは避けて欲しいところ。まぁ、少なくともWeb::Blogoscopeの「［167］IE 7ではWeb標準サポートが強化」にある論調ほどは状況を楽観視していません。
ところで、mixi上でyuuさんに教えていただいたんだけど、このエントリの執筆者であるChris Wilson氏って、One Autumn Evening ;-pにあるようなやりとりを過去にしていたんですね。いや実に興味深い。