Re: H2Aロケット打ち上げ成功率と理科教育
著
今さら書くのもアレなんですが、かといって触れないでおくともっとアレなので、対抗記事(謎)というわけでもないけれど、一応書いておこうかと思います。Space Fighter Now経由にて知った、ライブドア・PJニュース「H2Aロケット打ち上げ成功率と理科教育」という報道について。
日本におけるロケットの打上げ成功率が欧米のそれより劣っていることの理由の一つとして、日本の理科教育において、宇宙への興味やロマンをかきたてられるような授業内容が不足していることが挙げられよう
と述べています。が、ハッキリ言って打上げ成功率と理科教育に直接の相関は無いと思います。少なくともわざわざこのような記事に仕立てるほどのレベルでの相関は無いでしょう。「風吹けば桶屋が儲かる」といったレベルですらなく、単なる「こじ付け」「屁理屈」にしか聞こえません。百歩譲って両者に相関があったとしても、「現在の」理科教育を批判するのはおかしいでしょう。「現在の」宇宙開発を牽引する人々の年齢層を考えれば、そんなことは自明です。教育とその効果の顕在化には10年や20年のタイムラグがあって然るべき。そもそも打上げ成功率を海外の国々と単純に比較するなどということは、ロケット個別に能力や特性が大きく異なる点や、特にアメリカの場合打上げ機数が桁違いに違うこと等を鑑みれば、ほとんど意味が無いと分かるハズです。それを敢えて確信犯的に比較したというのであれば、結局のところ単に著者が理科教育の現状を批判するきっかけにH-IIAロケット7号機が利用されてしまった、とすら感じられます。
ライブドアにとってパブリック・ジャーナリストってどういう定義・位置づけなんだかさっぱりわかりません(謎