脱・持ち家神話のすすめ
著
平凡社新書、山下和之著「脱・持ち家神話のすすめ—“住む”ための哲学を求めて」を読了。
「交換価値」「使用価値」「居住価値」の3つをキーワードに、持ち家を所有することに絶対的な価値を置く傾向の問題点を、日本の過去の歴史における土地所有に対する考え方の変遷や、欧米との対比を通じて浮き彫りにしてれます。(「沽券に関わる」という言葉の「沽券」の由来や、DK・LDKスタイルがいかに生まれてきたかなども、興味深かったです。)
生涯を通じ賃貸物件を活用し続ける選択肢も十分アリだとは思うものの、最後の第6章において、その可能性の提示がやや不十分なように感じられました。その点は、個々のライフスタイルに合わせて、自分の頭で考えなさいってことなんでしょうけど。