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WCAN 2016 Winter

12月3日の覚え書き。行こうかどうしようか、締め切り直前まで悩んだ挙句に申し込んだ、WCAN 2016 Winterに参加しました。メイン登壇者が伊原さん(@magi1125)、坂本さん(@bookslope)、ヤスヒサさん(@yhassy)という、都内のセミナーなんかでも滅多に揃うことのない豪華な面子であるにもかかわらず、定員に達していなかったようなので。先日のCSSAsia.Confと同じく、出張ではなく個人的に私費で参加したのですけど、結果的には勉強になりましたし、何より楽しく過ごせたので、はるばる名古屋まで出向いた甲斐があったと思います。

あなたの価値を高めるWebアクセシビリティ

伊原さんのセッション。アクセシビリティをヒューマンリーダビリティとマシンリーダビリティの2つに分解して、ユーザビリティとの関係を示しながら、その意義や重要性などを解説。途中から明らかに時間が足りなくなってペースが上がったけれど、イベント全体の文脈に配慮しつつ締めくくったのはさすが。

内容的には、見方を変えれば既に取り組んでいることも多くあるよね、ということを随所で強調されていたのが印象的だったでしょうか。あとは、テキスト=UI、と言い切っていたのも面白かったですね。各種ガイドラインに溶け込んでいたアクセシビリティを浮き彫りにしたり、マシンリーダビリティの価値を掘り下げていたところは参考にさせていただきつつ、自分なりにWebアクセシビリティを啓蒙する際に用いる文脈の完成を目指したいところ。先日講演した「今さら聞けない!?Webアクセシビリティに取り組む理由」は、だいぶ完成形に近づけた自信があるものの、時間的制約が大きく改善の余地があったので。

『IA/UXプラクティス』を解きほぐし、実践する

坂本さんのセッション。坂本さんの講演をいち参加者として聞くなんて何年振りだろう?という感じ。あらかじめミニワークの予告はあったけれど、同じテーブルに着席していたお二人と早速自己紹介するよう指示された時には、えらく緊張しました(二人とも自分より遥かに年下ぽい女性だったので)。

ミニワークの内容は、このイベントについて「認知」「予約時」「来場時」「現在」の4つのステップについて感情曲線を描き、そこから課題・ニーズ(曲線の下限にある物事)を抽出して、施策・アイデアをひねり出すというもの。都度お互いに1分で発表し合わなければならないので、そういう意味でも緊張感があったけれど、それが自分には新鮮だったし結果的には楽しめたかも。

坂本さんが何度か引き合いに出していたアルバート・アインシュタインの言葉、「我々の直面する重要な問題は、それを作った時と同じ考えのレベルで解決することはできない。」って良いですね。自分も肝に銘じて、何か行き詰まったら違うレイヤーから対象を見つめ直すなどしていきたい。

作って終わりから卒業しよう - デザインシステム入門編

ヤスヒサさんのセッション。ヤスヒサさんの講演は、一年ほど前に仙台で催されたThe NEXT WEB CONTENT 2015で聞いた以来だったけれど、相変わらず淀みないトークは素晴らしいの一言。スライドのデザイン、トランジションなんかも、実にヤスヒサさんらしいというかデザイナーらしくて羨ましい(真似しようと思っても自分にはなかなかできない)。

近々、同じようなテーマで講演の予定があるので、参考にしたかったというのもあるけれど、改めてデザインシステムの意義、またその必要性が喧伝されるようになった背景を確認できたのは良かったです。ただ、デザインシステム=明文化というだけでは言葉足らずだと自分は考えていて、デザインの「体系化」と「明文化」、この2つが揃って初めて「デザインシステム」と言えるのではないかなと。ヤスヒサさんは、明文化することの価値にフォーカスするのみならず、参加者の皆さんがデザインシステムに取り組み始めるためのハードル下げるべく、敢えてそう言い切ってるのだろうと思いましたけど。

後日公開されたBlog記事、デザインシステムが作り出す明文化への道 : couldには、ヤスヒサさんの講演趣旨がよくまとまっているので、当日参加されなかった方はぜひ一読を。

余談その1:メインのセッションに先立ってライトニングトークがあったのですけど、この手のイベントでは最後の方の時間帯に催されるのが通例という印象があったため意外でしたが、これはこれで(アイスブレイク的な意味で)アリだなぁと思いました。名古屋マークアップ勉強会を精力的に主催されている森田さん(@kasumimorita)がAMPについて発表されたのと(1から始めるAMP対応)、今回初めてお会いしてご挨拶したあほむさん(@ahomu)がTalkie.jsを紹介されたHTMLでスライドを作れる Talkie.js のご紹介が個人的には面白かったです。

余談その2:イベント終了後の懇親会には参加せず、そそくさと宿泊先(ストリングスホテル名古屋)に引きこもって仕事をしていたのですけど、20時半前にはキリが良くなったので、夕食もとい麺活に出かけました。伊原さん達が二次会で集まっていた味仙に向かうべきだったのですが、ちょっと距離があったため、空腹に負けた格好でかずみちさん(@kazumich)に勧められた一番星 名駅店へ。うん、あっさり味の「とんこつらーめん」、なるほど美味しかったです。

余談その3:その後、クラフトビールを飲みたくて、TAP ROOMというお店へ。生ハムとアボ「カ」ドをつまみに一人でしばらく飲んでいたのですけど、伊原さんから電話があって合流できることに。他に誰がいらっしゃるかわからなかったのですが、ヤスヒサさん、坂本さん、そして二次会から流れてきた方々と思いがけず盛り上がることができて楽しかったです。なにせ、お店を出たのが夜中の1時過ぎでしたから!!!お疲れ様でした、ありがとうございました。またいずれ、ご一緒できれば嬉しいです。

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