第11回 IRCN・Kavli IPMU・ELSI 合同一般講演会「起源への問い」
動機はテーマがアストロバイオロジー絡みで面白そうだったから、以外の何物でもないのだけど、東京大学 伊藤国際学術研究センター・伊藤謝恩ホールで催された、第11回 IRCN・Kavli IPMU・ELSI 合同一般講演会「起源への問い」に現地参加しました。この種のイベントに参加するのはとても久しぶりでしたが、期待どおりのコンテンツで、良い刺激をいただきました。
一番面白かったのは、中村先生の講演2 「電気仕掛けの生命の始まり ― 深海から宇宙へ」。生命誕生当時の記録が地球上に残されていないことが、地球外に目を向ける理由の1つになっていることや、地球が生命を生んだとすれば地球と生命の両者の共通原理にスポットを当てる必要がある、という指摘が個人的なハイライト。特に後者は、生命と非生命をつなぐコンテキストとして、たいへん魅力的。Q&Aタイムでも、中村先生に向けた私の質問(電気を食べるプロセスとは?)を取り上げていただけて満足。電気を流すタンパク質を通じたやり取りだそうで、コンセントが刺さるイメージらしい。
鼎談を通じ、地球外生命探査って私たちが孤独な存在ではないことを証明する的な文脈に割とスポットが当たりがちだと思っていたけど、生命存在の普遍性を明らかにすることには、偶然を必然に変える側面があるという気付きをいただきました。また、物質・反物質の違いが物質のあり方を変え、ともすれば生命のあり方もすっかり変えていたかもしれないというお話からは、やっぱり全ては繋がっているんだなぁというか、還元主義への挑戦みたく聞こえて面白かったです。
総じて知能、生命、物質っていう3つの起源を織り交ぜたテーマ設定はすごく成功だったと思うのですけど、欲を言えばそこに複雑系の視点を加えていただきたかったかも。というのも講演を聞きながらふと、複雑なものは生命的に振る舞うという田坂先生の話を思い出したから。最近は複雑系って流行っていないかもしれませんが、「創発」というキーワードも途中で出てきていたし以下略。

@kazuhitoは、木達一仁の個人サイトです。主に宇宙開発や人力飛行機、Webデザイン全般に興味があります。Apple製品と麺類とコーヒーが好きです。南極には何度でも行きたい。アクセシビリティおじさんとしてのスローガンは「Webアクセシビリティ・ファースト」。