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ストア派哲学入門 ──成功者が魅了される思考術

ストア派哲学入門 ──成功者が魅了される思考術』を読了。これにてライアン・ホリデイ氏のストア派哲学3部作を読み終えた格好。本書は一日一節の名言集なので読みやすく、とりあえず通読はしたけれど、改めてじっくり読み進めながら味わい直したい。

心の平静と落ち着きとは、自分の選択と判断の結果として得られるもので、外部の環境は関係ない

別の本で読んだ、自分が完全にコントロールできるものからしか幸せは生じない、というのを日々誦んじるようにしているのですが、幸せイコール「心の平静と落ち着き」だとすると、非常に納得できるくだり。ただ納得はできても、習得の道のりは容易ではない。その方法とは

どんな境遇であろうとも──順境でも逆境でも──本当になすべきことはひとつしかない。自分の力でコントロールできることに集中し、そうでないことは放っておくのだ。

これをひたすら繰り返し、無意識に体現できるようになること、だろうなと。最近というか8月が終わってからというもの、天候に恵まれなかったりタイミングが合わなかったりで、山に行けてませんが......登山は、本当にこれを身につけるのにいい機会なんだよなあ。

強さとは、自分を保つことができる力のことだ。何があっても正気を失わず、取り乱さずにいられることだ。

絶対評価ではなく、あくまで相対評価で......昔と比べたら遥かに、自分は強くなれていると思います。田坂広志先生の著書に出会い、禅の世界に興味を持ち、最近ではストア派哲学に魅力を感じていて、それらを通じかなりの確率で怒りの感情を抱かないようになりました(残念ながらゼロではない笑)。

何かに苛立ったとき、あるいは何か間違っていると思うとき、その原因は自分の中に、自分の思い込みと勝手な期待にある。

御意。なんでこうも自分勝手な思い込みとか期待を膨らませてしまうのか、不思議に思います。こういうことをこそ、小学校とか幼稚園の時点で教えてほしかったよ。いやもしかすると自分が忘れてるだけで、教わっていたかもしれないけれど。

「人間は繰り返し行うことから成っている」とアリストテレスは言った。

人はいつからでも変わることができる、とは聞かれるけれど、その根拠であり私にとっての希望がまさにこれ、だろうなと。習慣化すること、ただひたすら繰り返すことでしか、ありたい自分に近づく方法はない。至言ですなあ......アリストテレスに座布団を一枚、やってくれ!!

プラトンの言葉のなんと美しいことか。人について何か語りたくなったら、鳥になったつもりで上空から一望するのがいちばんだ、と彼は言う。

人について、のなかには「自分について」も含まれると思っていて。自分を鳥瞰、俯瞰、客観視できていないからこそ、おかしな思い上がりとか身の程知らずの発想・発言をしてしまうのだと。私は元・鳥人間であるからして笑、そういうことをもっと上手にできるはずだし、上手にやっていきたい。

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