@kazuhito
Kazuhito Kidachi's Personal Web Site Since 2000

山はおそろしい 必ず生きて帰る!事故から学ぶ山岳遭難

天候不順のため、今年の山の日には山に行けなかったわけですが、代わりに?仙台で1泊2日した帰りの新幹線車中で読み終えたのが『山はおそろしい 必ず生きて帰る!事故から学ぶ山岳遭難』。掲載されているエピソードはいずれも実話で興味深く、知らなかったことも沢山あって(たとえば「表銀座」という言葉の由来なんかも)勉強になりました。

背負っているザックが頭よりも上に飛び出していたら、ザックを手で抱え、やはり姿勢を低く保って避難

上記は雷に関する注意喚起ですが、言われてみれば自分の使っている60Lのザック、上部にトップリッドを付けて使っていて、中身の詰め具合なんかによっては結構、自分の頭頂部と同じくらいの高さになっているかも......と思いました。同じく雷に関する記述で

昔は「金属類を身につけていると危険」といわれていたが、これは迷信である。身につけている時計やネックレスなどの金属類をわざわざ外す必要はない。

とあり、なんとなくそうだろうとは思っていたけれど(別の書籍か雑誌かで目にした?)確証がなかったから、白黒はっきりできてよかったです。わざわざ外したところで、それらを回収するのに避難場所から戻ることを想像すると面倒すぎますし。

餌付いたクマは、その場所に、あるいは人間のそばに餌となるものがあることを学習しているため、それを求めて何度でも繰り返し出没する。

食料をテント内に置くのはリスキーともあって、とにかくクマを餌付かせない、テント内に食料を置いたまま出かけない、といったことが大事と。私は幸い、これまでクマに襲われたことはもちろん、遠目に目撃したことすら無いけれど、気をつけたい。

甘い匂いに誘われたハチが、ちょっと目を離している隙にジュースの缶の中に入り込み、それを知らずにジュースを飲もうとして唇や口の中を刺されてしまったという事例もある。

ハチについては本当に知らないことが多く参考になりましたが......上記のエピソードは読んでるだけでゾッとしました。文字面だけで痛すぎる!!

「虫刺されにはアンモニアが効くから、ハチに刺されたらおしっこをかけろ」という昔からの言い伝えがあるが、医学的な根拠はまったくない。

これも、先述の雷に金属類はNGってのと並んで、迷信になってるみたいですね。実際、そういう話をおぼろげながら認識はしていたので、この機会に間違いとしっかり記憶しておきたい。もっとも自分の場合、ソロで歩くのが99%だから、自分で自分にどうやっておしっこをかけるのか問題があったかもだけど。

結局のところ「危険」が最も危険なのは、その危険を察知できないことにある。問題なのは、なにが危険なのかわからない、危険をシミュレーションできない、危険なことを危険なことだと考えられない、ということ

だからこそ、不定期にこの手の本に目を通すのは、やはり大事だなーと思いました......そういえば『新・高みへのステップ』、まだちゃんと読んでなかったのを思い出して反省。今シーズン中にざっと目を通すだけでもやらないと。

現在地:ホーム > 覚え書き > 月別アーカイブ > 2025年8月 > 山はおそろしい 必ず生きて帰る!事故から学ぶ山岳遭難