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Re: Mrs. GREEN APPLEのMV「コロンブス」炎上事件を再発させない方法

『コロンブス』のMVが炎上した件は、割とMrs. GREEN APPLEの楽曲が好きな自分には、残念な事案でした。とはいえ、程なくMVの公開を停止&謝罪したスピード感にはちょっと安心しましたし、今後の活動において本件の反省が活かされることを願うばかりです。

その後、社会構想⼤学院⼤学でお世話になった北島先生がNewsweekのコラム『Mrs. GREEN APPLEのMV「コロンブス」炎上事件を再発させない方法』で本件を取り上げていたのを、同窓生のFacebookへの投稿がきっかけで知りました。在学当時、「情報戦略論」という授業で先生の講義を毎回興味深く聞いていたのですが、当該コラムもたいへん面白かったです。

時間軸の混合、主客の交代、価値の転倒がもたらすユーモアが高強度表現を包み込めば、インパクトを一定程度中和させることができるだろう。植民地に持ち込まれた「馬」、虐殺された「バッファロー」についても同様に、メタファーの解釈が生む論争惹起性を緩和させ、邪推を遠ざける周到な工夫があれば乗り切れる。

上記の提案のなかでは、主客の交代というアイデアがなるほどなーと。確かに、例えばそのシーンの直後に、現代の風力発電をバックに今度は逆にナポレオンが人力車を引き、猿が人力車の上でふんぞり返って悦に入っているといったシーンを挿入すると見方、印象はかなり変わったように思います(乗り切れたかどうかは、私には断言できませんが)。

アーティストや制作陣の属人的な知識や視座の足りなさを批判するだけではダメだ。制作プロセスにおける「仕組み」として、文化デューデリジェンス(事前の精査)をビルトインしたクリエイティブ支援体制を構築していく必要がある。

いや至極ごもっとも。そして当然ながら次なる課題として感じざるをえないのが、そういう体制を構築するに足る人材をどうすれば育成できるか?という点。価値観の多様化と視座の流動化は加速化しているなかで、それに対応できるだけの柔軟さというか、批判的精神というのかな、それらを兼ね備えた人材の育成なり教育って、現状どこまで実現できているのかしらね。

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