Re: WordPressが100年にわたりデータやドメインを守っていく新プランを発表

2023年8月29日 著

WordPressが100年にわたりデータやドメインを守っていく新プランを発表 - GIGAZINEを読んで、発作的に某所に書き込んだ内容をこちらにも転載しておきます：

100年後の世界に向けたサービス......夢やロマンが感じられ素敵だなと思う反面、今日現在において私たちが直面しているさまざまな社会課題（戦争、地球温暖化、差別 etc.）を思うと、果たして100年後まで人類文明が存続しているだろうか？、そんな不安に襲われるのは、きっと私だけではないと思います。

私が倫理学をかじって一番ショックだったのは、将来世代に対して現生世代が負うべき責任というのが、必ずしも明らかではないということ。考えてみれば確かにそれはそうで、極論「今さえ良ければ未来がどうなってもいい」などという、刹那的な価値観で生きる選択も（是非はさておき）可能でしょう。

とはいえ......です。私個人は、そんな刹那的すぎる価値観や生き方に賛同したくない。どこまで先の未来を見据えてかはさておき、先人の努力に対する感謝や敬意を忘れずに、より良い地球環境や社会を将来世代に残したい。そのために「今」私にできることは何か、Webにできることは何か、考えたり実践することを諦めたくない。

この企画（The 100-Year Plan on WordPress.com）を批判する意図は毛頭ないけれど、しかしサービスを立ち上げた方々に真剣に尋ねたい、「100年後も人類が生き残っている確率は何パーセントだと思うか？」と。そして仮に100%と即答されるとしても（いや商売に差し障るから当然100%と即答するだろうけど）、その数字をどんな目で、どんな表情をして語るのか、見たいし知りたい。

私は今年で50歳......その半世紀のわずかな（そう、地球史的に捉えるなら「わずかな」）時間のあいだにも、これだけ気候変動を体感できてしまうって、本当におそろしいことだと痛感しています。気候変動以外のあらゆる社会課題を度外視したとしても、正直50年後だって人類が生きながらえているか怪しいと思っている（それ自体は本当に残念だし、申し訳なくも感じている）のだけど、どうなんだろうか。

他人事として捉えてるつもりもなく、けれど社会全体の慣性の大きさを思うと、どうしても成す術がないように思えてしまってつらい。諦めたくは、ないけれど。