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サーキュラー・エコノミー

サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』は、一番最近になって読んだSDGs関連書籍。というか興味・関心の対象がサーキュラー・エコノミーに微妙にシフトしたので以下略。価格帯的に入門書っぽいので買ってみたけれど、かなりの部分が有名どころの事例紹介に割かれており、その点は残念。

地球から資源やエネルギーを奪い、製品を製造・販売し、使い終わったら廃棄する、文字通り一方通行の「リニア・エコノミー(直線型経済)」と呼ばれています。

サーキュラー・エコノミーと対をなすリニア・エコノミーという言い回しは本書で初めて知りました。3R(リデュース・リユース・リサイクル)は、リニア・エコノミーよりかはマシだけれど、サーキュラー・エコノミーには敵わないという対比はわかりやすい。

あと、サーキュラー・エコノミーによる5つのビジネスモデルとして、アクセンチュア・ストラテジーが考えたらしいのだけど

①循環型供給
②シェアリング・プラットフォーム
③サービスとしての製品
④製品寿命の延長
⑤資源回収とリサイクル

という分類が参考になったかな。従来の経済モデルというか大量生産・大量消費・大量廃棄を卒業するうえで目指すべき方向性が、だいたいこの5つのいずれかになるわけですな。だいぶ前から所有は共同幻想という風に考えるようになっているので、この中では特にシェアリング・プラットフォームが興味深かったです。まぁ個別に切り離されたものではなく、これら全てを網羅することが理想ということらしいですが。

新たな機能を追加した製品を次から次へと発売するといった、従来の製品がすぐに陳腐化する「計画的陳腐化」をひたすら推し進めてきたのです。ところが、資源枯渇や環境問題に直面して、そうしたビジネスはいずれ立ち行かなくなることが明らかになってきました。

「計画的陳腐化」も、上述のリニア・エコノミーと同じく本書で初めて目にした言葉。短期的思考から長期的思考へ移行するなかで、どこまで足並みを揃えてこの「計画的陳腐化」を卒業できるかが一つ重要な鍵になってきそうな印象。

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