遊佐未森『潮騒』

2021年6月25日 著

遊佐未森さんのニューアルバム、『潮騒』が発売されました。タワーレコード新宿店で発売記念パネル展があるというので、そんじゃあ見に行くついでにそこで買えばいっか、と思っていたけれど早く聴きたい衝動に抗えず......あっさり、iTunes Storeで購入してしまいました。日曜まで待ち遠しすぎるし、結局CDを手に入れても聞くのはiPod touchなもんで、わざわざリップするのも面倒かなって。いや正直、申し訳ない。

この時代に耳をすませたとき、聴こえてきたのは海のさざめき、つまり潮騒でした。

なんか、リアルで最後に潮騒を耳にしたの、いつのことだかさっぱり覚えてないや。そもそも、最後に海を見たのもいつどこでだったか、とんと思い出せない。そこで例によって例のごとく、ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうねっていう、読んでもいないのに不思議と心に引っかかる文芸作品のタイトルを想起させられたのだけど。

全体のコンセプト＆サウンドメーキングに盟友・外間隆史を17年ぶりに共同プロデューサーとして起用。サウンドアレンジャーには、トップデザイナーのコレクション音楽やCM畑で先鋭的な活躍をつづける大口俊輔を迎えた。また、エジンバラの名匠カラム・マルコムが創造する音像はレースのように繊細でときに強く鼓動する。

なかなか、朝晩の通勤時間ではじっくり聴けなくて......まだあまりこうビビビとは来てないのだけど。今のところお気に入りは『I Still See』です。サビの部分の盛り上がり方がなんとも叙情的で刺さる。