WCAG 3.0 FPWD

2021年1月22日 著

各所既報ですが、WCAG 3.0のFPWDが出たそうで。あと2ヶ月もすれば36th CSUN Assistive Technology Conferenceとかaxe-conが開催されるので、タイミングとしてはベストでしょう。

• WCAG 3 FPWD Published | W3C Blog
• What to Expect From The First Public Working Draft of WCAG 3.0 | Deque
• W3C Accessibility Guidelines (WCAG) 3.0の初期公開作業草案が発行されました | アクセシビリティBlog | ミツエーリンクス

概要を光の速さで日本語で読める記事にしてくださったもんどさんに感謝。この記事さえ読めば、すっかりFPWD全文を読んだ気になれます（待て）。ガイドラインの名称は「W3C Accessibility Guidelines」に変えつつ、略語としてのWCAGを継承するとは、うまいこと考えましたね......というのはさておき、もんどさんの解説で一番気になったのはここ：

WCAG 3.0はWCAG 2.Xと比較して、かなりわかりやすい英語で書かれています。その結果、機械翻訳にかけても、日本語として自然な翻訳結果を得ることができます。正確なところは、機械翻訳を片手にWCAG 3.0を読み進めていただくのがよいのかなと思っています。

素晴らしい。いや全然まだ原文を読んでないけど、素晴らしい。技術非依存を錦の御旗に？　抽象度を上げまくった結果、およそ尋常ではないレベルの難解な文章になってしまっていたWCAG 2.Xを反省するなら、まずは平易な文章でガイドラインを記述すべきでしょう。WCAG自体が理解可能の原則を破ってどうするって、おそらく読んだほぼ全員が思ってますからね（要出典）。

フィードバックの期限は2月26日だそうなので、WCAG 2.Xには正直うんざり気味の御仁も、Webアクセシビリティの世界に片足突っ込んだばかりの若手の皆さんも（新しい世界を作るのは老人ではない！）、じゃんじゃんコメントしたら良いと思います。今年って個人的にグレート・リセットの年なんですけど、この際WCAGもしっかりリセットさせて、良いガイドラインにしようではありませんか的な。