広報マインド
著
『広報マインド:企業広報を知りたい人がいちばん最初に読む本』を読みました。筆者はどの書き手よりも長く深く広報の「実務」に携わってきたという自負
があるとのこと。そして本書は広報のツボを理解していただくのが主眼
とのこと。ボリューム的にさらっと読めましたし、末尾にある広報の仕事でよく使われる言葉100選は参考になりました。
広報は広く「報」じると書くので、情報発信が主務だと思われがちですが、正しくは発信だけでなく「受発信」が主務
情報収集という業務も広報担当者にとって重要、という文脈。業種・業界に対する幅広い興味や関心があれば、それを武器にすることができる......とも読めました。逆にいうと、そういう好奇心がある程度ないと務まらないポジションだろうな。そこは自分は割と強みに思っている部分だし、自信もあります。
極論すれば、広報は会社のことを社長よりも事細かにわかっていなければなりません。
上記は広報という仕事の難しさを端的に言い表しているな、と感じます。全体を俯瞰できつつも、ピンポイントで何かを問われたときに正確な受け答えができるかどうかとなると......普段からマクロとミクロ、両視点を自在に切り替えて物事を捉えられるスキル(や人脈?)が必要そうで、それってもはや経営層に近いなぁとか。
広報マインドというのは、一言に集約すれば「誠実に正しく伝える」ということ
今の時代、不誠実な内容なり伝え方ってメディアやSNSなんかを通じて簡単に増幅されるでしょうし、その結果として失うであろう信用・信頼を回復するには相当な時間を要するわけで、言い得て妙ですね。記者に何を書かせ、何は書かせないかというバランス、手綱引きを通じて誠実さを表現するというのは、それなりにスキルや経験値がないと辛そうですが。