人生を豊かにしてくれる「お金」と「仕事」の育て方
著
久しぶりに自己啓発本を読みたくなって、少し前に何冊か衝動買いしたうちの一冊が『人生を豊かにしてくれる「お金」と「仕事」の育て方』。著者である松浦弥太郎氏、自分はあいにく読んだことはなくタイトルを見聞きしたことがあるだけの雑誌『暮しの手帖』の編集長を務めた方だったのですが、氏の人生観なり価値観をぎゅっと濃縮したかの本でした。
「待つ」ということは、あらゆることの基本中の基本。大切な姿勢です。心に刻み込むべきことです。待てない人は、まず成功しないのです。
成果主義や拝金主義に変に走ると、どんどん待てない人間になってしまいそうなイメージを持っていただけに、上記のくだりはとても心強いというか、ほっとする言葉でした。同時に、そうは言いつつ待てないと感じることは日常に少なからずあるので、まだまだ精進が足らないなとも反省しました。
時間の使い方は自分でしかマネジメントできませんから、かなり厳しい目を注いでいないと、つい何もリターンがないような使い方をしてしまうのです。
上記のくだりより少し前に、リターンの定義について損得のことを言っているわけではなく、そこで何が得られるのか、今の自分、未来の自分にとってどういう意味があるのか
とあって、セットでものすごく腑に落ちました。チコちゃん(誰)が言う「ボーっと生きてんじゃねーよ!」ってのも、きっとそういうことなんだろう。テレビ見てないから知らないけど。
生きていれば、自分を否定されることはよくあります。学びはそこから始まるのです。
思い返せば、まったくもってその通り。裏を返せば、肯定ばかりされていても学びにはならない、成長に繋がりにくいということだとも思います。そういう意味では、敢えて周囲から否定されようとする必要はないけれど、かといって否定されることを必要以上に恐れることもない。
時間の「消費」と「投資」は、意識の持ち方次第、自分次第で変わる
上記より前に、お金の使い方には消費、投資、貯蓄、浪費の4種類に分けて考えていることや、時間についてはそこから貯蓄を差し引いた3種類がある......というお話があって、なるほどなぁと。ならば少しでも、消費ではなく投資的な意識を持って、時間なり人生を使いたいものです。
成功にも失敗にも大きな価値があり、もっとも価値がないのは何もしないこと
なんとなく、マザー・テレサの「愛の反対は憎しみではなく無関心」とかいう言葉を思い出してしまったけれど、何か通底していたりするのだろうか。ともあれ、この言葉も非常に勇気付けられるものでした。先述の、他人から否定されるかも......というのと同じく、失敗もまた恐れるに足りず!