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ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門

金曜の夜にビアパブイシイできりぃさんと飲んだ時に話題にしたOODAループについて、そういえば覚え書きしてなかったなぁと思ったのが、『ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門』。OODAについて知りたくてAmazonで入門書を探した際に、一番目的に合致してそうだったのと、値段が手頃なので買った本です。後半のドイツ電撃戦に関する詳述は、自分には必要ない知識だったのでほぼ斜め読みしましたが、ビジネスにどこまで適用可能かはさておき、前半部分は勉強になりました。

OODA(考案者であるジョン・ボイド氏がそう読んだからという理由で「ウーダ」と読むらしい)ループとは、Observe、Orient、Decide、Actの反復のこと。著者は「人間は周囲を観察して、行動をとるまでにどういった段取りを踏んでいるのか」を図式化しただけとしています。しただけなんですけど、そこからボイド氏は「より高速な行動原理」と「敵を圧倒する速度での行動」を導き出したそう。

ただ単にOODAループを回すのでなしに、高速に回すことで戦いにおいて優位になれる、というのが肝。高速に回すというのは正直、難しく感じるところではあるのですが、確かに戦争ではいかに素早く判断し行動に移すかが生死を分けることにもなるのでしょう。で、その高速化で重要になってくるポイントが、Orient=方向性の決定を前倒しで実行しておくことなんですね。どのような事象が観察されたらどう行動すべきか、あらかじめ決めておけば脊髄反射できる、と。

興味深かったのが基本共通概念だけの共有という手法。軍隊なり組織を統率するにあたり基本部分はマニュアル化、最終的な「方向性の決定」は各自に任せると、集団でバラバラにOODAループを回しても混乱が生じにくいというもので、これはまさに現場への権限移譲のスタイルのお話。ちなみにドイツ軍の伝統は現場指揮官への大幅な権限移譲らしい。そして共有する基本部分が明確であればあるほどブレ無く全体を統括できる、というのは体験と照らしても納得感がありました。

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