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Re: レスポンシブだとページ設計の自由度が低くなるのか?

Rriverの渡辺さんが、久しぶりにレスポンシブWebデザインについて「レスポンシブだとページ設計の自由度が低くなるのか?」という記事を書かれていました。

どちらかというとレスポンシブ寄りな考えを持っているので、同じコンテンツのページで、しかも、自由度が低くなるからという理由で別ページを制作するのには違和感があります。

自分も全く同感で、デバイスごとにページを作り分けるような施策は、そうするだけの合理性を一定の確度で予見できない限り、賛同しません。ここでいう合理性とは、メンテナンスコスト云々といったサイト運営側の経済合理性のみならず、ユーザー側から見たときの合理性、つまり同じユーザーが同じページに異なるデバイスなり異なるコンテキストでアクセスした際に認識され得る差異をどこまで許容できるかといった類の合理性も含みます。

いっぽうで、じゃあ全部が全部レスポンシブに作るべきかといえば、そうは思っていなくて、特定のデバイスだけを対象とすべき/したほうが良いケースも無くはないと思います(それを「Web」ページ/サイトと呼ぶべきかはさておき)。そもそも、設計の自由度が低くなるという言葉から強く感じられるのは制作者目線であって、ユーザー目線をあまり感じないのが気がかり......というのは、僕の偏った(穿った)ものの見方のせいでしょうけど。

まぁ、サポートするデバイスが増えれば増えるほど、相対的に設計の自由度が低下するのは、ある側面では真理だろうと思います。そう考えるのはスキルが低いからだろうとか、エンジニアらしくないとか言われそうですけど。ただ、自由度が低下するからといって安易に作り分けるべきとは全然思わないし、数ある制約を踏まえてなお、コミュニケーションの効果をいかにして最大化するかという命題にこそ、フロントエンド設計の醍醐味なり「Webらしさ」があると思うので以下略。ところでレスポンシブでは本当に最適化がしにくいのか?という見出しや

デスクトップ版とモバイル版を別ページにして設計したら、そんなに最適化がしやすくなるのかというのが疑問でもあり、どんなものが出来上がってくるのか楽しみでもあります。

というくだりに「最適化」なる言葉が出てきて、少しもやもやしました。この手のレスポンシブWebデザインの話に限らず、昔から「最適化」なる言葉が使われる記事において、誰にとって何が最も適した状態のことを指して「最適化」と書いているのか、明示されてないことが多い印象があります(自戒を込めて)。この記事に関しては、コンバージョンを最大化できる状態がすなわち最適化された状態との見解を、著者の渡辺さんから直々にTwitterで教えていただき、スッキリしたのですけど。ちなみに、この記事には続編がある......!?!?と質問したところ

まだ提案が通るかわからないので、その結果次第です。共有に値する結果が得られたら出来る範囲で記事にしたいと思います

とのお返事をいただいたので、続報を(過度に期待せずに)待ちたいと思います。

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