@kazuhito
Kazuhito Kidachi's Personal Web Site Since 2000

稲盛和夫の実学

稲盛和夫の実学』は上司(といっても一人しかいない)の勧めで読んだのですけど、さすがは書店のビジネス本のコーナーに行くと決まって目にするくらい数々の著作をお持ちの稲盛氏、参考になるというより共感できるフレーズが多々あって、マーカー引きまくりでした。個人的には正直、経営関連の数字には苦手意識を持っていたのですけど、

数字は、飛行機の操縦席にあるコックピットのメーターの数値に匹敵するものであり、経営者をして目標にまで正しく到達させるためのインジケーターの役割を果たさなくてはならない

などと飛行機を使って喩えられてしまうと妙に腑に落ちるというか、苦手意識を持ってる場合じゃないなと。そして氏が徹底しているスタンスのひとつが

経営の場において私はいわゆる戦略・戦術を考える前に、このように「人間として何が正しいのか」ということを判断のベースとしてまず考えるようにしている

にあるような、正しさ(もっというと公明正大であること)に対する徹底した執着。もちろん、本書を読むまでもなく自分も昔から正しさには興味を持ってきたし、専門分野においては特に「何をもって正とするか」みたいなことをできるだけ深く考えるようにしてきたつもり。正しいHTMLとは何か、とかね。それと印象的だったのが

モノまたはお金と伝票が、必ず一対一の対応を保たなければならない。この原則を「一対一対応の原則」と私は呼んでいる

にある、「一対一対応の原則」。本書は経営に関するものであるから、ちょっと的外れにはなるけれど、それって自分が所属部門の中で毎週実施しているone on one、いわゆる個別面談にも通ずるものがあると思いました。「一対一対応の原則」の徹底によって期待されるメリットとして不正防止、モラル向上、信頼強化が挙げられていたのですが、信頼関係を作るうえで一人一人としっかり向き合うことは必要不可欠なのであって、つまりは組織の人間関係においても原則と呼べるものかなと。

現在地:ホーム > 覚え書き > 月別アーカイブ > 2017年9月 > 稲盛和夫の実学
Google カスタム検索を利用しています