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君の名は。Another Side:Earthbound

今週はようやくというか、いよいよというか、『君の名は。』のDVD/ブルーレイが発売されるわけだけど、自分は特に予約はしてません。が、それに先立って、『君の名は。Another Side:Earthbound』を読みました。基本的なストーリーは映画のそれと変わらずに、

という4つの話に分かれて、それぞれの視点から語られる構成。自分は小説版は読んでいないけど、映画を2度見ていたおかげで全体がより深く理解できた、ような気がしました。特に、第三話で口噛み酒が次元転移を引き起こす一種のスイッチとして機能する様が四葉の体験を通じて描かれ、第四話ではそれがさらに糸守の地を守り続けるべく別の時間なり場所と「ムスビ」を作り出す装置としての正体が明らかになった、と理解。

一番どの話が好きかといえば、第四話かなぁ。ボリューム的に映画の内容と一番被っていなかったように思うから。俊樹と二葉の馴れ初めも、その二人が結婚に至るプロセスも、二葉と死別した後に俊樹がなぜ町政に関わるようになったかも、映画ではほとんど触れられてなかったので。そして輪廻転生とはまたちょっと違う、この物語ならではの悲しみとも喜びとも類別不可能の不思議な感覚が、呼び起こされもしたし。

自分が今、この時代に生かされていることにきっと大した意味なんて無くて、故に自分の死後についても、この世に何か強烈な未練とかそれに類する感情を抱きそうにはないと思っているけれど。それでも自分がいつ、どのようにしてこの世を去ることになるのか......痛いのか痛くないのか、辛いのか辛くないのか、そういうことは割と気にしてしまう。そんな自分と比べれば二葉は、いや宮水家の女性は、強いしやっぱり「神」の隠喩なのだろうと思いました。

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