メッセージ
著
6月10日の覚え書き。なぜ日本公開がここまで遅れたのか知らないのだけど、前から楽しみにしていた映画『メッセージ』(俗に「ばかうけ」とも「柿の種からタコが出てきて墨で字を書く映画」とも言われる)を見に行きました。小説『Story of Your Life』を映画化したものなのだけど、それがなぜ『Arrival』というタイトルになり、さらに『メッセージ』なんていうよく分からない邦題が付けられてしまったのか......はさておき。本当は新宿で見たかったけど、都合の良い時間帯のが無かったので、仕方なくTOHOシネマズ 六本木ヒルズで、18:20上映開始の回。
小学生の頃、スピルバーグの『未知との遭遇』を見て以来、この手の宇宙人(化け物みたいのじゃなくて、なんていうか、それなりに高度な知性を持ったタイプのね)と人類のコンタクトをテーマとした映画や小説には興味を惹かれてきたし、実際のところ自分が死ぬまでに宇宙人に来てもらって腰抜かすほどビックリしたいなーと思っているのですが。本作では宇宙人と人類が同じ言語を介してコミュニケーションを深めるプロセスが軸にあって、それがすごく面白かったです。絵的には概ね地味で、退屈ですらあったけれど。
使う言語によって思考が変わるという考え方、確かに一理あると思うし(自分自身、日本語を話す時と英語を話す時で微妙に性格が変わる気がしている)、そうであればこそ未知の言語を習得することで未知の能力が開花する可能性は期待できる気がします。その一方で、宇宙というか時間は唯一無二の存在なのか否か(多重的なのか)や、誰もが件の言語を習得した暁には未来を見通せてしまうものかどうか......といったところが気になって仕方ない。原作を読めば多少、スッキリするかしら。