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Re: ユニバーサルデザインとは? 導入のためのビギナーズガイド

ユニバーサルデザインとは? 導入のためのビギナーズガイドは、昨年10月25日付で公開されていたComplete Beginner's Guide to Universal Designという記事の日本語訳であり、本来であれば元記事なり原著者に対して意見すべきところではありますが、それはそれとしてひとまず感じたことなどを日本語で覚え書きしておきます。

「アクセシビリティ」と「ユニバーサルデザイン」は区別されず使われることが多々あります。しかし、対象とする範囲が異なります。アクセシブルデザインは不自由のある人々のニーズにフォーカスしている一方、ユニバーサルデザインはすべての人々のニーズにフォーカスしています。

「不自由のある人々」って表現が個人的に大嫌いだし、そもそも訳として適切でもない(原文は「people who are differently abled」)と思うけれど、それは脇に置いておいて......上記の説明は、教科書的には正しい説明かもしれませんが、ことWebコンテンツに限っていえば、両者を明確に区別することに大して意義を感じないし、むしろ区別することがアクセシビリティの確保なり普及・啓発を妨げかねないという懸念を抱きます。

Webコンテンツにとってアクセシビリティは、疑問の余地なく障害をもつ方にとって必要不可欠な品質です。しかし歴史的に、その言葉がユーザーの身体的・精神的特性とあまりに強力に紐づけて語られ過ぎた結果として、「ウチのサイトに障害者はアクセスしないから」とか「障害者はターゲットユーザーではないから」といった、アクセシビリティ対応を忌避するための言い訳が通用するかの雰囲気が、いまだ業界内に残っているように感じます。

件の英文記事の存在が示唆する通り、専門家と呼ばれるなかでも、身体的・精神的障害との相関にフォーカスしてWebアクセシビリティを語る人は少なくありません。しかし、いかに自分の語り方が少数派に数えられようとも、あるいは障害当事者の方から異を唱えられようとも、そういうスタンスにははっきり「NO」と言いたい。Webアクセシビリティのもたらす可能性なり利便を矮小化するなと言いたい。アクセシビリティの確保は、障害者や高齢者を含め、Webを利用するすべてのユーザーにメリットをもたらすということを今後も強調していきたい。

......アクセシビリティおじさんからは、以上です。

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