Re: 心地いいホームページとは?アクセシビリティを高めて離脱率を低くするための5つのポイント
著
僕がまたこういうしょうもない類のツッコミをいちいちするから、やれWebアクセシビリティ界隈は怖いだの、マサカリが飛んでくるだの言われてしまうのかもしれないけれど、おかしいものはおかしいと指摘されるべきだと思うし、それで結果的に全体がより良い方向に進むならば(少なくともそう信じれるならば)、嫌われようが煙たがられようが指摘するのがアクセシビリティおじさんの生きる道だと思っており以下略。
ferret [フェレット]というWebマーケティングに関するメディアサイトがあります。このサイト、以前から微妙な記事をちょいちょい掲載していて、たとえばHTMLとは〜初心者でも分かるホームページの基礎技術〜にあるタグとよばれるプログラム
って表現とか、ホームページ制作に必須!CSS・JavaScriptについての基礎知識を確認するための設問3つにある設問なんかがそうなんですけど、最近になって心地いいホームページとは?アクセシビリティを高めて離脱率を低くするための5つのポイントという記事を目にしました。
冒頭「アクセシビリティとは何か?」というセクションで、「アクセシビリティとは何か」について説明します
に続けて、しれっとアクセシビリティについて詳しいJennison Asuncion氏によれば、ユーザビリティの定義は次のようになります
と書いているあたり、どうすればこのような文脈的破綻を放置できるのだろうと思うけれど......そこは単純な書き間違えとしてスルーするにしても、中盤で連発されるAltタグ
という記述だけは放置しがたい。だっていまどき、Altタグ
ですよ!?編集者のチェックに引っかからなかったのでしょうか(正しくは「alt属性」であるべき)。
別のユーザビリティ・アクセシビリティ・ファインダビリティの違いとは?って記事では、アクセシビリティは「インターネットへのアクセスのしやすさ」を指すもの
としていて、微妙に当該記事で引き合いに出している定義と異なってますし......さまざまなライターさんが、それぞれの視点から記事を執筆したものを寄せ集めて掲載しているようですけど、もう少しサイト内での一貫性だとか、記事内容の正しさに踏み込んで編集をされた方が良いと思います。
[ 2016-12-23 追記 ] 顔本で教えていただいたのですが、どうやら件の記事は5 ways content can improve your websites' accessibility -- and overall UX | Webflow Blogを元ネタとして書き起こされたようで。確かに、うんと端折られていますが、構成は同じだし「Altタグ」って書いてるのも合点がいきます。加えて、4. 印象的で簡潔なヘッダーメッセージにする
というのが、実際には見出しであるにも関わらず「ヘッダー」に誤訳してるらしきことも納得できてしまいます。こういう形で記事を起こすのであれば、原著者の承諾を得たうえで元ネタに言及ないしリンクして然るべきと思うのですけど、いかがなものでしょうね......とりあえず魚拓とっておきました(謎)。