ハイパフォーマンスWebサイト
著
発売日(2008年4月11日)からすれば既に古典の域かもだけれど、今年の自分のテーマの一つとしてWeページの表示高速化というのは極めて重要なわけで、読んでみました『ハイパフォーマンスWebサイト ―高速サイトを実現する14のルール』。さすがにHTML5の最新動向なんかとリンクした話は無かったように思いますが、しかし今だに参考にできる情報は豊富な印象。何より、推薦の言葉にある以下のくだりはしびれますなぁ:
ウェブサイト構築の一端を担うフロントエンド・エンジニアとして、皆さんは大きな権限を持ち、それと同時に大きな責任も負っています。皆さんは利用者を守る最後の砦なのです。皆さんの決断によって、使いやすいサイトになるか、使いにくいサイトになるかが決まってしまうのです。私たちに課せられた第一の仕事は、利用者が欲するものを素早く提供することなのです。
でまぁ目次にまんま表現されているのだけど、14のルールとは以下の通り:
- HTTPリクエストを減らす
- CDNを使う
- Expiresヘッダを設定する
- コンポーネントをgzipする
- スタイルシートは先頭に置く
- スクリプトは最後に置く
- CSS expressionの使用を控える
- JavaScriptとCSSは外部ファイル化する
- DNSルックアップを減らす
- JavaScriptを縮小化する
- リダイレクトを避ける
- スクリプトを重複させない
- ETagの設定を変更する
- Ajaxをキャッシュ可能にする
さすがに、イマドキCSS expressionなんて使わないよねとか、ありますけどね。しかし全体的に非常にコンパクトに要点がまとまっており、2時間もかからずに読み終えられたし、良い勉強になりました。あ、内容的に完全に陳腐化してしまっている15章、米国トップ10サイトの分析というのは完全に削ってしまって良かったでしょうね、早い時期に改版できていれば。唯一、一カ所だけ誤記をみつけたのは、p.48で「あまりありがくない」というのが正しくは「あまりありがたくない」。ちなみに僕が買ったのは2012年4月23日付けの初版第8刷。