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10年後の仕事のカタチ10のヒント

なんか、まだ読んでない本と同じくらい、読み終えたまま覚え書きしてない本も地味に増えてきてしまった......今日は松井博氏と大石哲氏の共著『10年後の仕事のカタチ10のヒント』について。第一部にはお二人の対談、そして第二部では21世紀の変化の激しい時代を生きていくための、10のヒントが記されています。250円という値段からして分かるように文章量は多くなく、さらっと読み終えられるボリューム。海外で働いた経験の無い自分には、シリコンバレーとベトナムのそれぞれで働くお二人の考えを興味深く読ませていただきました。

松井氏の、(アメリカだと)非正規雇用と正規雇用の差が少ない。僕は日本もそのうちそうなるだろうと思っていますという予想については、本当に当たって欲しい。ただその変化については、敗者復活がいくらでもある社会への変革とセットであるべきだなとも思いました。昔からよく言われる、結果平等よりも機会平等を目指すべき、みたいな話だけども。と同時に、これは大石氏の指摘ですが、日本のメンタリティだと、自分が「どこの組織に属しているか」というのが大事になってくる。組織がファースト、個人がセカンドという傾向も、ひっくり返さなければならないですね。その辺り、結局のところ全部リンクしているから、変えるには相当なエネルギーが必要な気がするものの、むしろリンクしているからこそ、一つが変わり始めれば他も自ずと変わらざるを得なくなるって期待もあります。

また、松井氏の言う僕らってたまたま先進国に生まれたじゃないですか? だからね、自動的に上位20%ぐらいの支配者側にいたんですよ。例えそう思っていなかったにせよ。という発言は、グローバル化が今日あるまでに進んできたからこその重みを感じます。人は生まれる環境を選べないし、そうであれば尚のこと、人の一生における損得はどこでどう生まれても最終的には帳尻が合うのだと信じたくもなるけれど。日本に生まれた以上は、日本に生まれたなりに、その長所とか利点に目を向け最大限活用できないと勿体ないし、せめてその程度の前向きさは常に持って生きていきたい。なお、基本的にはグローバル化が本書のキーワードだったと思うのですが、「あとがき」にあるように、お二人は決してグローバル煽り(笑)をしているわけではない点には要注意w

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