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すぐ会社を休む部下に困っている人が読む本 それが新型うつ病です

うつ病という病気は、新型であろうと従来型であろうと割と身近な存在として認識しており、自分もまたいつそれに冒されるとも限らないと思っていて、関連する本も何冊か読んではいますが、なかでも比較的最近読んだ緒方俊雄著『すぐ会社を休む部下に困っている人が読む本 それが新型うつ病です』は納得感があったというか、腑に落ちるところが多くありました。中盤からカウンセリング事例がいくつか紹介されていて、そこがとても具体的でわかりやすかったなと。「クライアント」ではなく「クライエント」という表記には慣れなかったけど。

筆者は、従来型うつ病も新型うつ病も、その時代が要請した「がんばる」と「甘え」の様式が極端になって現れた病理と考えています。従来型か新型かの違いは、属する環境や生い立ちにも依ると理解しましたが、従来型が消えて無くなったわけではないというのは注意が必要だし、両者の中間のような(二種類の特性を併せ持った)ケースもあるのが難しいところ。こと新型の「なぜ」「どうして」という部分については、第4章の以下のくだりが端的に総括しています:

家庭、社会に本人の自立をさまたげる甘えの構造があること。そしてそのために本人は社会人としての仕事に適応できず、無意識が症状を形成して、仕事から逃避していること。しかし、本人は無意識が起こしていることなので、このことを理解していないで苦しんでいること。

なにせ無意識が引き起こしていることなので、本人ですら「なぜ」「どうして」には気付きようが無いと。しかし自覚される心身の症状は紛れも無い事実であるからして余計に辛く、また周囲も理解に苦しんでしまうという構図。本人の生き方や考え方に根ざしているこそ、治療は決して簡単ではないけれども、しかし決して治せないものではない、と本人も周囲も信ずることが大事ではないかな。第4章末尾には、休職から復帰後における職場側の対応についていろいろアドバイスがあり、それはそれで参考になるのですが、以下のくだりというのは、休職前のポジションに戻すか否かにかかわらず、十分に踏まえる必要があるなと思いました:

うつ病などの心の病気が治るとは、病気になる前の状態に戻ることではありません。病気になる前の生き方に問題があったために病気になったのですから、生き方、考え方、行動パターンを変える必要があります。

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