金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?
著
タイトルだけでおよそ著者が誰か通じそうな感じだけれど、ホリエモンの著書『金持ちになる方法はあるけれど、金持ちになって君はどうするの?』について。Kindle版が半額(381円)になっていたタイミングで、10月26日に購入していたもの。本書は、メルマガ「堀江貴文のブログでは言えない話」の「ビジネスモデル教えちゃいます塾」と「Q&Aコーナー」からの抜粋に、ホリエモンに近しい人からのコメントを加えて構成したもの(なので、確かに一冊の書籍ではあるけれど、あまりコストをかけずに発行できたのではないかな)。
開陳されているさまざまなビジネスアイデアについては、残念ながらあまり興味を惹かれませんでした。Q&Aにしたって、普段から氏のTwitterでのつぶやきを読んでいれば何となく反応が予測できるものがありました。真っ黒な名刺を勧めていたけど、それって例のエッヂ時代のじゃん?とか。けれど、ところどころで笑える(ホリエモンらしい)表現であったり、独特の視点が提示されていて、全体としては面白かったです。一番ウケたのは、「あとがきのあとがき」に出てくる次の一節:
日々、迷惑なダイレクトメールを配送し続ける日本郵便は、いってみれば世界最大のスパム業者だ。もし、郵便のスパムフィルターがあるのなら、たとえ有料でも利用したいぐらいだ。
へぇ、って思ったのが、ライブドアがかつてWorld PC Expoに出展した際のノベルティに「うまい棒」を選んだときのエピソード:
15年前くらいの『Macworld Expo』でクラリスワークスというオフィスソフトの会社がマルカワの風船ガムのオリジナルパッケージを配っていたことにヒントを得たものである。
あークラリスワークス懐かしいわー使ってたわーというのもあるけど、そのガム、何となく自分ももらって食べたような記憶があります。あと、コメントを寄せている一人に東大時代の恩師として船曳建夫氏が登場するのですが、そのなかでこれまでの40年より、これからの40年のほうが絶対にいい
という節があって。
東京直下型地震が近いとも言われますが、無闇に怖がるのはいけません。乗り越えればまた数百年、安全な暮らしができるという考え方のほうが進歩的です。
なるほどその発想は無かったというか。確かに、余震やなんかは不可避にせよ、生き延びさえすれば、数百年に一度という頻度/規模の地震であればこそ、それ以後は(少なくとも自分や息子の代が自然に寿命を迎えるぐらいまでは)安泰と考えるほうが遥かに前向き。気のせいかもしれませんが、少しだけ心が軽くなった気がします。