時間に支配されない人生
著
ジョン・キム著『時間に支配されない人生』をKindle版で読了していたので。タイトルから自明であるように、いわゆる自己啓発本の類。結構売れている本らしい、というのは少し前に有楽町の三省堂に行ったときに平積みにされていたのを見て知っていたのですけど。その後ふと気になったのは、過去に著者が経歴を詐称していたとかいないとかで騒がれた経緯の持ち主である点(ジョン・キム先生(金正勲)が派手に経歴詐称をやらかした件で: やまもといちろうBLOG(ブログ)など参照)。調べてみたところ、その件については既にご本人も弁明済みであり、事態はとっくに沈静化していた模様ですが(あれ?でも今探そうとしたら謝罪めいた文書が既にTypePadから消されてしまっている)、しかしその経歴詐称云々のせいで逆に僕は興味を抱いてしまったというか、むしろそういう人の言葉を読んでみたいと思ってしまったんですね(我ながら歪んでるなぁ)。内容的には、時間の使い方なんかに特化したライフハック的なことが書かれているかと思いきやそうではなく、全体的に著者の人生観が淡々と語られている思しき本でした。まぁ「人生」ってタイトルに入っているぐらいですからね、それはそれで正しい(謎)。以下、いくつか気になったフレーズを覚え書き:
意識的につくりあげた習慣は良い習慣、無意識のうちに生まれた習慣は悪い習慣であることが多い
何でも均等に頑張るのではなく、自分のなかでメリハリを明確につけていく姿勢が重要
自分が目標に正しく向かっているかどうかを一カ月に一度しかチェックしない人と、毎日チェックする人では、軌道の精度がまったく違ってくる
自分が成長できない理由を環境のせいにしようとしたら、理由はいくらでも見つけることができる
人間関係でぶつかったならば、自分に包容力が足りないのだと反省する。怒りを覚えたら、相手のせいではなく、自分の責任だと考える
目指す目的地に対し、ストイックに突き進む厳格さ。目的地を絶対視せず、変えるべきときは変えるという柔軟さ。つねにその二つを兼ね備えた人間でありたい
変化の起点は、組織にあるのではない。あくまで自分が起点
他者を変えようとするならば、自分が変わることが最も近道
自分と向き合う。他者とかかわる。二つをバランスよくこなすことが、成長にとっては不可欠
世の中に極端はほとんど存在せず、すべてはバランスの問題である。しかしそれは、思考停止して玉虫色の態度をとり続けよということではまったくない
死ねない理由に対し、自分は一日、一週間、一カ月、一年のうち、どれだけの時間とエネルギーを配分しているか。それを検証するとき、自分が人生を精一杯生きているかどうかが確認できる