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地球外生命 9の論点

3連休、といっても土曜日はCEATECの出展でまぁ休んではいなかったわけで、とっても普通の週末ぽく過ごしていますが、息子を連れて実家に帰省しました。そのお供に選んだ一冊が、買ったまま放置していた『地球外生命 9の論点』。高校時代に学んだ生物をすっかり忘れてしまい、かなり浅い理解のまま読み進めたものの、さらりと読了できる点はさすがブルーバックス。ブルーバックスを買ったこと自体、かなり久しぶりだったのですが、もとよりアストロバイオロジー好きであり、また長沼毅先生のファン(謎)なので、出版間もない頃(今年6月?)に入手していたのでした。冒頭、佐藤勝彦先生が「はじめに」において

地球外生命について、これほど新しいデータをもとに、これほど幅広くの専門家が大真面目に議論している本はほかにないと自負しています。

とお書きになっている通りの本なのですが、

  1. 極限生物に見る地球外生命の可能性
  2. 光合成に見る地球の生命の絶妙さ
  3. RNAワールド仮説が意味するもの
  4. 生命は意外に簡単に誕生した
  5. 共生なくしてわれわれはなかった
  6. 生命の材料は宇宙から来たのか
  7. 世界初の星間アミノ酸検出への課題
  8. 太陽系内に生命の可能性を探す
  9. 宇宙には「地球」がたくさんある

という9つの論点ごとに異なる著者が地球外生命について語っています。全体通じてバラバラな印象を受けることなく、ある論点から別の論点への言及もなされていたのも良かったな。ぼんやりと考えさせられたのは、地球外「知的」生命の可能性に対する考え方で、生物系の科学者と物理系の科学者とのあいだにある溝のようなものが埋まるときは来るのだろうか?ということ。いずれの立場も、総説で立花隆氏が言うところの反証可能性と平凡原理の両者に立脚すれば、同じ結論に至れる気はしますが、問題は後者ですよね。何が凡庸で何が奇跡と考えるか......は、個人としての人生観や価値観も少なからず左右しそうな感じ。

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